第6楽節『神国の城壁・前編』

今回のお話は神様の国アースガルドの城壁について。
みんなが知ってるあのアイテムも出るヨ!(*’ヮ’)


今は昔。
アース神族とヴァン神族の間に戦争が起こって、そして平和が訪れた後のこと。
ヴァナヘイムからニヨルド一家が派遣されてからしばらく。
激しい神様間戦争のおかげで、主神オーディンが治めるアースガルドを取り囲む城壁はボロッボロッにぶっ壊れていました。

さっそくですが、どうしても引用したい文章があります。

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アースガルドを邪悪な者どもから安全に守るために、城壁が再建されることを神々はとても願っていました。
けれど再建するために重い荷物を自分自身の肩にのせて運ぶことは、誰も望んでいませんでしたから、しばらくの間はそのままの状態だったのです。

  『北欧神話物語』K・クロスリイ-ホランド 青土社(1983)より引用
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……神様……(‘A`)
なんだってそんな大事なことをサボるんですか。
RO世界の人間達だって、砦の守護石やらバリケードやら真っ先に直しに行くよ?!
ここは本当に軍神が治める国なのか。

怒れるオーディン
オーディン『うるさい。私は建築の神じゃないんだ』

うーん、オーディンは目の前に敵が現れないと頑張らないタイプだったんでしょうかね。

神様が城壁修繕を放置したままの、ある日のこと。
門番神ヘイムダルが守る虹の橋(アースガルド国境検問所)に一人のおっさんが現れました。

おっさんとヘイムダル
ヘイムダル『こんにちは。本日はどの様な御用件でしょうか?』
おっさん『全てのアース神族の皆様にお目通り願いたい( ´,_ゝ`)』
ヘイムダル『少々お待ち下さい。担当者に連絡致します』
おっさん『アッ、女神達もちゃんと呼んでよね。女神達も!』
ヘイムダル『かしこまりました』

(WIS)
ヘイムダル『オーディン様、神々全員に謁見したいという客人が…』
オーディン『男か女かを最初に言え』
ヘイムダル『おっさんです』
オーディン『チッ。まぁいい、暇だからウチの可愛い女神達を自慢してやるわ』

今回もヘイムダルは胡散臭い奴をあっさりアースガルドに入国させました。
神様の警備体制はどうにもズサンな印象があります。

余談ですが、神話中でヘイムダルに妻子があったという記述はありません。
24時間不眠不休で警備してたから家庭を作る暇がなかったのかも知れません。
しかし彼はこの超激務を大変栄誉に感じている位なので、元から遊びや女に関して淡白な男だったと推察します。
きっとソッチ方向ではオーディンと話が噛み合わなかったハズさ…。

さてさて、怪しいおっさんは神々の溜まり場グラストヘイムに案内されて来ました。
そこには彼の要求通り、オーディンを始めとしたアース神族の面々が勢揃い。
ノーアポの余所者が『会いたいです(*’ヮ’)』って言って簡単に全員集合するなんて、神様ってもしや超ヒマこいてるのか?

神様大集合
オーディン『でー?何の用だー?』

やる気のないタヌキ並のテンションな主神に向かって、おっさんはこう言ったのです。

おっさん『この国の城壁を再構築して差し上げたいのです( ´,_ゝ`)ニヤリ』
神々『な、なんですとー!?Σ(゚Д゚(゚д゚(゚д゚;)』
おっさん『工事期間は1年半で、今ならオプションでリンクフラッグも付けちゃう!』
神々『まじかよ( ;゚д)ザワ(;゚д゚;)ザワ(д゚; )』
神々は自分達が絶っっ対やりたくない仕事を、進んでやりたがるおっさんに思わずどよめきました。
オーディン『ほーう。して、その代金はいかほどになるのかな?』
おっさん『それはですね( ´,_ゝ`)ニヤニヤニヤ』

おっさん『女神フレイヤをワシの嫁に!!』

フレイヤ『!?Σ(T□T;)』
神々『エエエエェェェェΣ(゚Д゚(゚Д゚(゚Д゚;)ェェェェエエエエ』
おっさん『アッ、あとオプションで太陽と月も下さい( ´,_ゝ`)』

グラストヘイムに衝撃が走りました。
フレイヤは美の女神。
生まれこそヴァン神族ですが、その超キュートな容貌でアースガルドでもトップアイドルの地位を築いていましたから、神々は『おととい来やがれ!』と思いました。
女好きのオーディンはもっともっとそう思っていました。

荒ぶるオーディン
オーディン『そんな条件を飲める訳なかろう。カエレ』
内なるオーディン(フレイヤは私がこれから手を出すつもりなんだよ、ボケが!!)

神様達は大ブーイングを発し、おっさんを追い返そうとしましたが、一人だけ否を唱える者がありました。


ロキ『いやいや、簡単に決め付けないで会議の一つでも開こうぜ☆ミ』

アースガルドNo.1不真面目神のロキです。
意味ありげに提言する彼を見て、『何か秘策があるのかも知れない』と察知したオーディンは会議開催を了承し、おっさんを退席させました。
ここで慌てふためいたのはフレイヤです。

フレイヤ『あんな訳わかんないおっさんと結婚なんて嫌ァァアァ。・゚・(ノД`)・゚・。』
オーディン『落ち着きなさいフレイヤ。ロキよ、何か裏技を思いついたのかね?』
ロキ『おう(*’¬’)城壁の工事を半年でやらせるんだ!』
ヘイムダル『1年半予定の工期を半年に短縮だなんて無体でしょう』

ウン。意見の内容はもっともなんだけど、なんで門番ヘイムダルがまた神様会議に参加できてるんでしょうか。
24時間365日警備してるっていう設定はどうなってるんですか。
もうGチャだと解釈するしかない。

ロキ『そうだ。ワザとムリめな条件で契約させるのさヽ(゚∀゚)ノ』
オーディン『なるほど。失敗に終らせれば報酬を払わずに済むな』
ヘイムダル『どういうことです???』
ロキ『馬ッ鹿だな~。納品物は城壁だぜ?不動産じゃん!工賃不払いでも、おっさんが担いで持って帰れるモンじゃねぇ。つまりこう↓』

【ロキのマル秘★大作戦】
フレイヤをエサに無茶な条件で契約→工事着手→納期に間に合わない/(^o^)\
→オーディン『完成しとらんではないか。報酬は払わんぞ!(キリッ』→作りかけの城壁だけ残る→(゚Д゚)ウマー

ロキ『今は城壁が完全にボロッボロッなんだから、完成度50%でもタダで修復できたらお得じゃーん☆ミ』
神々『おおお!Σ(゚Д゚(゚Д゚(゚Д゚;)』

神様達はロキの小賢しい作戦にいたく感心しました。
…詐欺じゃん。誰かたしなめろよ(‘A`)
また一つ神様の駄目さが浮かび上がる。
ラクをしたいオーディンはロキの案を採用し、おっさんと交渉開始しました。

オーディン『会議の結果、半年の工期で発注したいのだが、いかがかね?』
おっさん『ハァァ!?1/3の時間で建てられる訳ないでしょおお!?』
オーディン『お前一人の力で城壁を完成させたら、フレイヤと太陽と月を与えるぞ』
おっさん『うーっ、フレイヤはワシの嫁…フレイヤはワシの嫁…ブツブツ』
フレイヤ(ひぃっ、キモイ;;;;;;;;;)

神々が「フレイヤとの結婚」という報酬部分を折衝して来なかったので、おっさんも後ろ髪を引かれています。

おっさん『じゃあ、愛馬スヴァルディルファリを工事に使わせて下さい』
オーディン『ダメだ、一人でやれ』
おっさん『ムリ過ぎるzzzzzz』

(WIS)
ロキ『馬鹿っ!断られたら意味ねーだろヽ(`Д´;)ノ』
オーディン『馬鹿はお前だ。フレイヤの貞操がかかっているんだぞ』
ロキ『馬一頭プラスしたところで、せいぜいレンガを運ぶ位だろ?だだっぴろいアースガルドを囲む城壁が半年で完成するハズないじゃん!』
オーディン『うーむ、それもそうだな』

ロキの取り成しによって、オーディンはおっさんに馬の使用を認め、神々とおっさんの工事契約は締結されたのでした。

おっさんとうま
果たしておっさんは半年という無謀な工期で城壁を完成させることができるのか?
フレイヤの貞操の行方や如何に!?
第6楽節『神国の城壁・後編』に続く(*’ヮ’)

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