神話の始まりから終わりまで、神様と巨人は常に対立しています。
今回は両者のガチバトルのお話です(・ω・)
今は昔。
最高神オーディンは大変イラだっていました。
オーディン『城に閉じ篭って事務仕事ばかり…。ああ、外に出たい。冒険したい』
フリッグ『玉座の千里眼を使えば、自宅にいながら世界旅行できるじゃありませんか』
オーディン『千里眼で覗くのと、自分で見聞するのは違うだろう!』
我慢の限界を超えた彼は、遂に…
フリッグ『あなた~、お茶が入りましたよ…って、いない!?』
愛馬スレイプニールに跨って、一人旅に出かけてしまいました。
なんて落ち着きのない男だ。
オーディンはずいぶん長いこと走って、巨人国にある火山地帯まで辿り着きました。
そこは巨人の中でも最強戦士と名高いフルングニルの領地でした。
フルングニル『誰だお前は。なかなか上等な馬に乗ってるじゃないか』
オーディン『フフン、そうだろう。ま、巨人国にはこんな名馬いないだろうから羨ましがれ』
オーディンは自分の名を明かさず、代わりにケンカを売ったのです。
さすが軍神。ケンカ大好き。
フルングニル『何だと、この田舎者の小僧め。わしの愛馬グルファクシの俊足を知らんのか』
オーディン『グルファクシ?まるで聞いたことがないな』
最高神とフルングニルの間に火花が飛び散りました。
オーディン『そのグルファクシとやらが私の馬に追いつけたら、命をくれてやっても良いぞ』
フルングニル『言ったな、小僧!思い上がりおって!』
フルングニルもしっかりケンカを買い、二人は愛馬の俊足を競うことになったのです。
フルングニルが馬を連れてくる前にオーディンが駆け出したので、先導するのは彼。
巨人は最高神を追跡する形となりました。
スレイプニールは北欧神話No.1の駿馬…という設定ですが、巨人の馬グルファクシも自慢するだけあって相当の健脚でした。
スレイプニールとグルファクシの速さは互角で、両者の距離は縮まりも広がりもしません。
ただし、俺は『オーディンがわざと手を抜いて互角を演じた』と解釈しています。
何故か?理由はすぐ分かるよ(・ω・)
白熱した勝負は延々と続き、二頭の馬は丘を越え、野原を横切り、川を渡りました。
フルングニルはレースに夢中だったので、どこに向かって走っているのか全く考えの外でした。
しかしレース相手が『黄金で作られた荘厳な建物』の前で止まったのを見て、ようやく我に返ったのです。
彼の目の前にそびえ立つのは…
オーディンが来るべき最終戦争に備え、兵力になりそーな戦死者の魂を集めている館・ヴァルハラ!
そうです。オーディンはレースと称して巨人をアースガルドまで誘い込んだのです。
フルングニル(うげっ、ここは神の陣地だ…。この小僧の正体はオーディンか!)
ヴァルハラは優秀な戦士達の魂が予行演習したり、飲み会を開いたりする最高神直轄の城。
つまり神様軍の重要拠点な訳ですね。
そんな敵地のど真ん中に丸腰で来てしまったフルングニルは冷や汗ダラダラでは済みません。
フルングニル『あわわわわわわ…』
オーディン『なかなか楽しい試合だったな。まぁ、入れ。一杯やろうじゃないか』
フルングニル『お、お邪魔しまーす…(^ω^;)』
うかつに逆らったら即、殺されそうな立場となったフルングニルは大人しくヴァルハラに入城したのです。
ヴァルキリーA『お帰りなさいませ、オーディンさ…m…!?』
神々『巨人だ…巨人が何故ヴァルハラに…!?ザワ(;´д)ザワ(;´д`)ザワ(д`;)』
巨人と戦うため日々鍛錬している場所に、巨人軍の中で最強戦士と呼ばれるフルングニルが現れたのですから、ヴァルハラの住人達の戸惑いは当然です。
ヴァルキリーA『緊急事態発生、緊急事態発生!総員、戦闘配備に…』
オーディン『静まれ!彼は私の客人だ。酒を持って来い』
ヴァルキリーA『かしこまりました…(ジロリ』
フルングニル(わしは生きて帰れるのか…?(^ω^;))
神様の世界は上下関係ちょー厳しいので、最高神に命じられたヴァルキリー達は、渋々ながらも大ジョッキいっぱいのビールを巨人に差し出しました。
オーディン『乾杯!』
神々『乾杯…(;´д)ヒソ(;´д`)ヒソ(д`;)』
フルングニル『カンパーイ…(^ω^;)』
こうしてオーディン主催による、とてつもなく険悪な空気の飲み会が始まりました。
酒の力を借りて、神と巨人の親睦は深まるのか?
宴会の模様は投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・2』に続く!
ガチバトル
と謳ってるからにはなにかあるんでせうか(・ω・)
気になって夜勤明けだというのに眠れない!
これはフルングニル涙目www
オーディンやっぱ極INTなだけあってせこいww
>あげは
ちゃんとガチバトルだよ(・ω・)
…更新は『挿絵ができたら』なので不定期です。
ちゃんと寝て下さい…。
>りっくん
オーディンのセコさは、まだまだこんなもんじゃないぜ!?