第15楽節『神と巨人の決闘・2』

投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・1』の続きです(*’ヮ’)


ヴァルハラでの酒宴
今は昔。
最高神オーディンが音頭を取り、ヴァルハラで神々&巨人フルングニルの飲み会が開催されました。

打倒巨人のため修行している戦士達と、巨人族最強戦士……。
不倶戴天の敵同士なんだから絶対に酒が不味いし、会話なんてまるで無さそうです。

トールのビールジョッキ
この宴会でフルングニルに出した杯は、オーディンの息子トールのマイジョッキでした。

軍神トールは巨人征伐で出張していたため留守だったのです。
トールは大酒飲みの神様だったのでジョッキも特大。
ものすごくでかい巨人のフングニルに合うサイズの杯なんて、それしかなかったのかも知れません。
しかし本当の理由はオーディンの奸計だと思われます。
どんな奸計なのかは…今回記事を最後まで読んでね!m9(・ω・)

さて。
酒宴の重苦しい沈黙をぶっ飛ばしたのはフルングニルでした。
彼は大ジョッキでビール2杯を飲んだところで、でかい声で叫びました。

フルングニル『わしはやるぞーーーーーーーーーー!ヽ(^ω^*)ノ』
ヴァルキリーA『……』
フルングニル『アースガルドを滅ぼしてやるぞーーーーー!ヽ(^ω^*)ノ』

この巨人は、あろうことか敵砦の中でグデングデンに酔っ払ってしまったのです。
完全にできあがっちゃった状態のフルングニルは、エンジン全開で神々に罵詈雑言を浴びせました。

フルングニル『ばるはらをぶっ壊して、おーでんもぶっ殺してやるぞーーーーー!ヽ(^ω^*)ノ』
神々『……( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )』

酒の力を借りて両者の親睦が深まるどころか、溝の方がどんどん深まってゆきます。

セクハラするおっさん
フルングニル『そこの女神2人は好みのタイプだから、わしの女にしてやるぞーーーーー!ヽ(^ω^*)ノ』
フレイヤ『……ウワァ…(-ω-;)』
シフ『Σ(TДT;)』
オーディン『……』

酒癖の悪いおっさんは遂にセクハラを始めました。
指差したのは、美の女神フレイヤと雷神トールの嫁シフです。
そこでオーディンは密かに指示を出しました。

(WIS)
オーディン『キモイだろうが、給仕してやっておくれ』
フレイヤ『ううっ、分かりました;;』
オーディン『この埋め合わせに今度、二人で食事でも…!』
フレイヤ『あ、それはお気持ちだけで結構です(・ω・)』
オーディン『……』

オーディンが便乗セクハラしたかどうかは知りませんが、彼に促されてフレイヤはフルングニルに酒を勧めました。

フレイヤ『良い飲みっぷりですわね。ささ、もう一献^^;』
フルングニル『ガハハハ、酒が足りねーぞ!おかわりジャンジャン持って来いーーーー!ヽ(^ω^*)ノ』
フレイヤ(さっさと酔い潰れちゃえば良いのに…)

そしてフレイヤに酌をさせている間に、オーディンは出張中のトールを緊急帰還させたのです。

雷神トール
トール『親父ー、急用って何だー…って、おい、どういうことだこれは!!!?』

神様軍の『巨人駆除リーダー』であるトールは、ヴァルハラに入るや否やブチ切れました。

フルングニル『とーるちゃん、おはつーー!ヽ(^ω^*)ノ』
トール『なんでここに巨人野郎がいる?人が必死こいて巨人と戦ってる間に、巨人の幹部と仲良く宴会?ハァァァアアア?ふっざけんなよ!!』

オーディンの私生児・雷神トールは短気、単細胞でちょっと粗暴な性格の神様でした。
なにより、対巨人戦において最前線で戦っている彼は、この日だけでなく、しょっちゅう巨人討伐のために長期出張して頑張っています。
そりゃ怒るよ…。

トール『なんでヴァルキリーやフレイヤが巨人相手にホステスやってんだ。ヴァルハラは巨人専門キャバクラになったのか?つーか、そのジョッキ俺のだし!誰だよ巨人に使わせたのは!!』
シフ『あのね、あなた…さっきあの巨人がね…ボソボソ|ノω;`)』
トール『へぇぇぇー、ほぉぉぉー…。うちの嫁にセクハラしたか。ちょっと表出ろ!!

トールは愛妻家なのだ(・ω・)
(トールも愛人がいるけどねw)
お気にのジョッキを無断使用された上、妻にセクハラ被害を訴えられ、トールは怒りが上限突破しました。

フルングニル『わしは、おーでんにお呼ばれされたんだもーん!ヽ(^ω^*)ノ』
トール『うるせー、親父の客だろうが容赦しねー!ぶっ殺す!!』

トールが愛用のハンマー・ミョルニールを振りかざしました。
それを見たフルングニルは、酔いの中でも…

フルングニル(ヤッベー、”巨人キラー”トールが殺る気マンマンだ(^ω^;))
…と流石に危機感を覚えました。

フルングニル『素手のわしを殺したらー、お前のアダ名は”弱虫とーる”になっちゃうぜー(^ω^;)』
トール『なんだとこの野郎…!』
フルングニル『漢ならフル装備のわしと正々堂々戦おうぜー、わしはお前に決闘を申し込む!(^ω^;)』
トール『な、なんだってー!?』

トールは非常に驚きました。
彼は多くの巨人を1確狩りしまくっている超強い神様なので、自分を”巨人殺しのトール”と知って挑んで来る奴なんか全くいなかったのです。
戦場で逃げ惑う巨人達を見ては『もっと骨のある相手はいないのか(‘A`)』と常々、考えていました。

決闘の約束をするトールとフルングニル
トール『お、おおお…決闘!何百年ぶりの響きだろう…!』
フルングニル『とーるちゃん、ちょっと暇な日教えてよ(^ω^ )』
トール『うん、うんうん。来週のこの日はOFFだから行ける』
フルングニル『じゃあ、場所はアースガルド国境地帯グリョートナガルダルでー(^ω^ )』
トール『オラ、わくわくしてきたぞ!』

あれよあれよという間に、果し合いの日程が決まりました。
トールはさっきまでの怒りが嘘の様に、はしゃいでいます。

フルングニル『それじゃ、今日は失礼しまーす(^ω^ )』
トール『おう、またなー!ノシ』
神々『(;´д)ヒソ(´д`;)ヒソ(д`;)』

こうしてトールを言い含めたフルングニルは無傷でヴァルハラを出て、そっこー家に帰ったのでした。
この話から分かることは『トールの知能Lvは、酔っ払いのセクハラ巨人オヤジ未満』だと思います…。

さてさて。
アース神族の主戦力である”巨人キラー”トールが、巨人最強戦士フルングニルと決闘するとあって、神々はざわめきました。
トールが如何に強かろうと、フルングニルは巨人軍の中でも手練れの猛者。
もしものことがあったら、神様軍は大打撃を受けてしまいます。
しかし一人だけ、ほくそ笑んでいる者がありました。

おーでぃん
オーディン(ククク、計画通り…!)

策略家のオーディンはフルングニルと宴会したかった訳ではなく、トールと引き合わせ、戦わせるためにヴァルハラまで引き込んだのです。

最高神の筋書き通りに切られた戦いの火蓋。
神と巨人の決闘、その軍配はどちらに上がるのか!
投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・3』に続く(・ω・)

  1. むう、ぐーさんの話の展開の仕方がうまくなってきているきがする・・・!
    まったく、休みだというのに気になってこんな時間に起きてしまったじぇ(・ω・)

  2. オーディン黒すぎるwww
    そしてトールさん馬鹿すぎる(´・ω・)…

  3. >あげは
    話の展開の仕方…は、原作がそーなってるからでは(゚Д゚)
    ちなみに全5回の予定です。
    さぁ、あと2回気になれ。
    >りっくん
    トールは神様No.1脳筋ボーイさ(*’ヮ’)+

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