第15楽節『神と巨人の決闘・4』

投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・1』
投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・2』
投槍北欧神話・第15楽節『神と巨人の決闘・3』
の続き(‘◇’*)


ミストカーフ、土に還る
今は昔。
決闘の末、雷神トールは巨人フルングニルを打ち負かし、裏に控えていたゴーレム・ミストカーフは従者シアルビィによって退けられました。
しかしトールはトールは大怪我を負った上に、フルングニルの死体が被さったために身動きが取れなくなったのでした…。

苦しむトール
トール『痛ぇぇーー、火打ち石が脳ミソに達してる…うぐぐ』

脳挫傷で苦しむ主人に向かって、シアルビィは言いました。

シアルビィ『トール様がカチ割ったフルングニルの頭より、だいぶマシな状態だから大丈夫|Д゚)』

確かにそうかも知れないけど、ちょっと位は心配してあげて…。
シアルビィは巨人の死体をどかそうと力んでみましたが、ピクリとも動く気配がありません。
まぁ、この子は神様じゃなくて人間の少年だから当然でしょうか。
仕方ないのでシアルビィはアースガルドにダッシュで戻り、力持ちの軍神達に助けを求めました。
知らせを受けた神様達は、さっそくトールを助けにやって来たのですが…?


オーディン『ウッ、重い…。最高神に力仕事をさせるな。お前達がやれ』
フレイヤ『巨人の死体なんてキモイです~><;』
フレイ『メイン装備を部下にプレゼントしたから、なんか本気出せない(‘A`)』
チュール『…私は前回シリーズで隻腕になったから無理ですよ…』
ヘイムダル『私も軍神ですが、国境警備の仕事がありますので皆さん頑張って下さい(Gチャ』

どの神様が挑んでも、巨人の死体はまるで持ち上がりません。
そんな重みのある死体に押し潰されているトールは、ずんどこ体力を失っていきます。

トール『うーんうーん、意識が遠のいてきた…』
オーディン『こうなったら死体が腐るまで待つか』
チュール『死体を犬に食べさせるというのはどうでしょうか!?』
シアルビィ『死体が消滅する前にトール様が臨終を迎えると思います|Д゚)』

……。
原典によると『神様達は一人ずつ巨人リフティングに挑んだ』とありました。
これさー、全員が同時に持ち上げれば解決したんじゃないの?
さすがこいつら、団結力が無い。
有力な神々が手こずる中、アースガルドから小さな神が一人遅れて到着しました。
それはトールと愛人ヤルンヤクサの間に生まれた私生児・マグニ少年でした。


マグニ『パパー、大丈夫ー?フルングニル、ポーイ> (・∀・)ノシ』

現れるなり、マグニは巨人の足を掴むと、ヒョイッと軽々持ち上げて投げ捨てました。

神々『ちびっこSUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!』
トール『お、おおお…!マグニ、助かったぞー!』

ちなみに、この時のマグニは生後三日。
新生児…?え…?
神様だから生まれた時から、それなりに成長した姿だったんですよね…?そうですよね…?
神様の謎な生態は、また別の機会にツッコミしよーと思います。頭痛い。
トールは自分が開放されたことより何より、幼い息子マグニが素晴らしい怪力であることに感動しました。

トール『お前は強い軍神になるぞー。父ちゃんは鼻が高いぜ!』
マグニ『パパみたいに強くなれるかな(・∀・)』
トール『なるなる!お前は父ちゃんより、うんと強くなるって!あっ、そうだ…』

フルングニルの馬・グルファクシ
上機嫌になったトールは、巨人が決闘場まで乗りつけて来た馬・グルファクシを見て言ったのです。

トール『御褒美として、あの馬はマグニにやろう!』
マグニ『わーい、パパ大好きー(・∀・*)』
神々『マグニちゃん、良かったね~^^』

マグニの活躍に驚嘆した神々も、喜んで賛成の声をあげました。
しかし…!
たった一人だけ、この提案に異を唱える者がいたのです…!

怒れるオーディン
オーディン『ハァ!?あんな上等な駿馬を生まれたばかりの私生児にくれてやるとは何事だ!こういう場合、父である最高神の私に献上するのが筋だろう!この親不孝者がっ』
神々『ポカーン……(゚Д゚(゚Д゚(゚Д゚ )』

トールの父にして、マグニの祖父である最高神オーディンは猛反対しました。
説明しましょう。
オーディンは愛馬スレイプニールの他にも、沢山の馬を所有しています。
軍神だから戦場に出るために必要って理由もありますが、単に現代の大富豪がスーパーカーを収集するノリでもあります。
トールとフルングニルを戦う様に仕向けた、オーディンの真の目的とは『巨人軍の勢力を減退させること』ではなく、『フルングニルを殺させて名馬グルファクシを自分が手に入れること』でした。
つまり私利私欲のために、自分の息子に危険な決闘をさせたのです。
その結果、トールは死んでもおかしくない怪我を負いました…。
親不孝も何も、お前こそ親としてどーなんだ。

オーディン『物の値打ちも分からん様な子供に馬を与えてどうなる。私の若い頃なんか、物資に乏しい時代だったから巨人ユミルの死体をリサイクルして人間界を創ったのだぞ!?』
トール『物欲が過ぎると親父みたいな神になるって分かったから、やっぱマグニにあげるわぁ…』

トールがオーディンの抗議をシカトしたので、名馬グルファクシはマグニに与えられました。
巨人をヴァルハラに誘いこんだり、トールをわざと怒らせて巨人と決闘させたり…裏でコソコソ糸を引いていたのにアテが外れてしまった最高神は、アースガルドに帰る道中ずーーーーっと不平を漏らしていたそうな。

帰り道
オーディン『これだから第三世代神はゆとりなんだ…ブツブツブツブツブツ』
マグニ『おじーちゃん、なんで怒ってるの?(・∀・)』
オーディン『うるさい!;;』

ROの装備『オーディンの祝福』と『マグニキャップ』は相性の良いセットアイテムですが、きっとオーディンは孫マグニをあんまし可愛がらなかったんじゃないかな。
孫より自分が大事な最高神…。
俺は心の中で『るでメなーディン、略してマダオ』と呼んでいます。

オーディンは御機嫌斜めですが、このマグニ坊やはラグナロク戦争の戦火を生き延び、新時代を切り開く神の一人となります。
小さい頃から、その優れた能力の片鱗が見えていたんですね(*’ヮ’)

次のエピローグ『神と巨人の決闘・5』で決闘編は終了(・ω・)v

  1. マダオ大人げなさすぎw
    ていうかちびっこマグニSUGEEEEEE!!
    これならセット効果でSTR+10とか追加しても・・・強すぎますね/^ω^\

  2. 単純なパワーなら他の神よりマグニの方が優れてるみたいだよね(トールは怪我人なので、どっちが↑なのか不明)
    しかし戦いには技術が必要なので、お子様のマグニの帽子は単体効果STR+2が良いとこなのかも。

  3. マグニ曰く「こんな巨人は、拳で十分だよ!」と言ったという説もありますな・・・
    しかし・・マダオってw

  4. その台詞は僕の持ってる本にも書いてあったけど省いちゃった(ノ∀`)
    いい加減さがバレる。
    『マダオ』を布教するのが俺の使命です。

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