第21楽節『神々と賠償金・7』

投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・1』
投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・2』
投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・3』
投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・4』
投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・5』
投槍北欧神話・第21楽節『神々と賠償金・6』
のエピローグ(*’ヮ’)

無駄に長いシリーズになっちゃった(´・ω・)


黄金に呪いをかけるロキ
今は昔。
神様トリオは過失致死の慰謝料として、キモオタ黒妖精から強盗した黄金を支払うという暴挙に出ました。
理不尽な仕打ちを恨んだ黒妖精によって黄金に呪いがかけられましたが、ロキの機転で災いの魔法は人間達に降りかかったのでした。
その呪いの真相についてサラッと語って幕引きにしようと思います(・ω・)
フレイドマル農場を去る際に…

ロキ『呪ってやるだ!オラの黄金でリッチな生活なんかさせねぇ、みんな不幸にしてやるだ!!』
ロキ『呪われて不幸になれwwwざまぁカンカンwwwおしーりペンペンwwwwwwwww』

ロキはハッキリと↑こう宣言したので、フレイドマル一家は『黄金が呪われている』と分かっていました。
しかし…

黄金に魅入られたフレイドマル
フレイドマル『おうごん!おうごん!ヽ(゚∀。)ノ』

フレイドマルは黄金を手放すことができませんでした。
彼は財宝の輝きにすっかり魅せられてしまったのです。

レギン&ファヴニル『父ちゃん、お小遣いちょうだい!』
フレイドマル『駄目だ!!この黄金はワシのだ!ワシのおうごん!おうごん!ヽ(゚∀。)ノ』
レギン&ファヴニル『俺達が頑張ったから殺人犯(※神様PT)を捕まえられたんじゃねーかよ!』

息子のレギン&ファヴニルは、黄金を独り占めした父に反感を持ちました。
そして…

フレイドマル、殺害される
二人の兄弟は共謀して父フレイドマルを殺害したのです。

レギン&ファヴニル『おうごん!ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ おうごん!』

血縁の絆を重んじる古代北欧社会で家族、しかも尊属を殺すことは重罪中の重罪。
そもそもこの黄金は『家族オッタルの死を償う賠償金』だったはずなのに、彼らは既にそんな事さえ忘れてしまったのでしょう。
げに恐ろしきは人の欲…(;´-ω-`)
しかし、こんな悲劇はまだ序の口。

レギン『よーし、この黄金でリッチな生活しちゃうぞー(゚∀゚)』
ファヴニル『駄目…このおうごん…渡さない…俺の…全部全部全部全部俺のおうごんだ!!!』
レギン『(゚Д゚)!?』


ファヴニル『グギャアー!』
レギン『ロハスな生活とは程遠い変身したー!?Σ(゚Д゚;)』

有り余る富を前にして身も心も狂ったファヴニルは人間の形を失い、凶悪な竜の姿になってしまったのです。

ファヴニル『グギャー!グギャー!!』
レギン『ひい、お助け~~!Σ三三三。・゚・(ノД`)・゚・。』

かつて兄弟であった竜の牙から、レギンは命からがら逃げ延びました。
それからというもの、ファヴニルは財宝に近づく者を容赦無く殺すモンスターとして近隣住民から恐れられるように…。

一度は逃げたものの宝に魂を奪われたレギンは、勇者ジークフリードにファヴニル竜を退治させました。
そしてジークフリードをハメて黄金を独り占めしよーと画策しましたが、返り討ちに遭って死亡。
しかし、そのジークフリードも呪われた黄金を所持したために、冒険の果てに悲劇的な死を迎えます。
その後、黄金は所有者が変わる度に災いを巻き起こし、分かっているだけでも八人の王様が死にました。

黄金に呪いをかける黒妖精
アンドヴァリ『呪ってやるだ!オラの黄金でリッチな生活なんかさせねぇ、みんな不幸にしてやるだ!!』

キモオタ黒妖精の呪文通り、彼の黄金を手にした者は例外なく不幸になったのです…。
こ…怖い…。
この不吉な黄金は、所有者を不幸にしながら今も北欧のどこかをグルグル回っているのかも知れない(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

今回の教訓:過ぎた欲望は身を滅ぼす。

恐喝も強盗もダメ!ゼッタイ!

【投槍解説】
いやー、怖いですねー呪い。
オーディン様が指輪を嵌めたまま帰国していたら、アースガルドにとてつもない不幸が起きたに違いない。
……。
うーん。
神様PTは本当に呪いから逃れることができたんでしょーか?
今回、フレイドマル家では父親が欲張りだったが故に、二人の兄弟に諍いが起きました。
父親がアホ…二人の兄弟…。
どっかで聞いたことがある…。

オーディンの息子、バルドゥルとヘズ。ロキの息子、ナルヴィとヴァーリ
オーディンと正妻フリッグの息子は、バルドゥルとヘズの二兄弟。
ロキと正妻シギュンの息子は、ナルヴィとヴァーリの二兄弟(※ヴァーリマントのヴァーリではない)
とっても先の話になりますが、どちらの家庭も『弟が兄を殺します』

ロキは一度、黄金の指輪を装備しました。
オーディンも僅かな時間、黄金の指輪を装備しました。
最終的に彼らは黄金の所有権を放棄しましたが、黒妖精の呪いは降りかかったんじゃないでしょーか?
そして各々の子供二人が血みどろの不幸に…。
ラグナロクで大多数の神が死滅する運命だから、この賠償金事件が原因ってのは言い過ぎかも知れない。
しかし『父親の行いが悪かったせいで不幸になる二人の兄弟』というモチーフは、重要な位置を占めていると思うのです。
古代北欧人…こんなエピソードをホイホイ捻り出すなんて荒ぶり過ぎ。

===
ジークフリードはドイツ語読みの名前です。
北欧神話ではシグルドって書くべきなんだけど、RO中では『不死身のジークフリード』という表記が見られるので、それに倣いました。
そうそう、俺の♀プリの夫はシグルドさんって名前なんだぜ(*’ヮ’)
どうでもいいですね。

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