第3楽節『ニヨルドの宴・2』

第3楽節『ニヨルドの宴・1』の続きです。


今は昔。
アース神族に父親を殺されたスカジは、オーディンに謝罪と賠償を求めました。
彼女の主張は『イケメン神バルドゥルと結婚させろ!』『傷心の自分を笑わせろ!』の2つ。
第一の要求に対してオーディンは『結婚相手は足だけを見て選ぶならいーよ』と条件付きで承諾したのでした。


第一回・男の足チラ見せ大会!(全然うれしくない…(‘A`))

ここで一つ疑問があります。
バルドゥルは光の神で、その体からは常に光が放たれていたらしいのです。
死んだ後も遺体はピカピカしてたとか。
そんな特殊体質だったら顔を隠しても誰がバルドゥルかバレませんかね…。
単なる美しさの比喩なのかしら?(・ω・)

それとも…

バルドゥル『ルーンプリズムパワー!明滅オフ!』

と消灯モードにできたのでしょうか?分かりません。
まあ、その謎は置いといて。
巨人の娘は三国一の花婿を当てるべく、足の選定をしました。

スカジ『ウーン、この足が一番美しいわ(*´∀`*)』
オーディン『なかなか見る目があるな(ニヤリ』

スカジが指差した美脚の男神。
それは…


バルドゥル王子…ではなく海神ニヨルド。

残念、スカジちゃんハズレ!
ニヨルドはヴァン神族からアースガルドに派遣された海の守護神。
第一王子⇔外様の派遣神 は対極の存在ですね。
しかし御利益は確かで、海の豊穣と航海の安全を司ることから船乗りに信仰されてます。
海神にはエーギル&ラーンという夫婦神もいるのですが、こっちは嵐や溺死を担当。
ニヨルドは優しい性格の神様だったんでしょうね。
双子神フレイ&フレイヤの父でもあります。
つまり前妻がいた訳なんですが、その辺のいきさつは第5話を御覧下さい。

肝心の問題は『ニヨルドはイケメンかどうか!?』
その風貌は雪花石膏の肌、淡い金色の髪、彼が守護する海の様に澄んだ色の瞳…と美形要素盛りだくさんですが、海の男なんで優男ではなく美丈夫タイプです。
(※おっさん説もあるよ)

スカジ『バルドゥルだと思ったのに…(´・ω・`)』

なかなか良い男には違いないけれど、あくまでバルドゥルが本命だったスカジは落胆しました。
選から漏れたバルドゥルは男らしくスネ毛ぼーぼーだったんでしょうか?
なお原典だと『ニヨルドは仕事で海に漬かるから、波に洗われて足が汚れてなかった』ってあるんですが、いつも海にいたら日焼けと潮で肌荒れしまくると思うの…。

ニヨルド『まぁまぁ、不真面目神のロキじゃなくて良かったじゃありませんか^^』(※大体原典通りの台詞)
オーディン『ニヨルドは素晴らしい神だ。またとない良縁だぞ』

俺の解釈だと、ここでオーディンは『ざまーみるがいいわ、小娘!m9(^Д^)プギャー』と内心ほくそ笑んでいます。

スカジ『ま、まだよ…まだ笑わせてもらってないもん!ヽ(`Д´)ノ』

王子ゲットに失敗したスカジは、こうなったら意地でも笑わないで神々を困らせる算段です。

オーディン『そうだったな。ロキ、お前こういうの得意だろ。やれ』
ロキ『はい…(‘A`)』

オーディンは道化役として、不真面目神ロキを指名しました。
彼は普段からどーしょもないジョークを飛ばしているイタズラ者だから適任…なのですが、どうも顔色が冴えない様です。
それもそのハズ。


スカジの父シアチに脅されて女神イドゥンを誘拐したのはロキ。
更にイドゥンを奪還し、シアチをアースガルドまで釣ったのもロキ。
そう、スカジが仇討ちを開始したら真っ先に始末されるのは実行犯の彼なのです。

ロキ(やべぇ、絶対やべぇって!スカジって『傷を負わせる者』って意味の名前じゃん!失敗したら、とてつもない殺され方される(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)

自分の命が懸かった状況で面白いことやれ!だなんて無茶フリも良いとこです。
オーディン様、わざとですか。
しかしロキの不始末が原因で巨人シアチを殺すことになった訳だから、張本人に責任を取らせるのは正しい判断かもね。

生死を賭けた『スカジが吹いたら負け』の一本勝負…!
ロキは一体どんなネタを仕掛けるのでしょうか!?

ロキ
ロキ『ショートコント☆ロキちゃん露店街へ行く!(・∀・)』
スカジ『…( ´,_ゝ`)』
ロキ『こないだ露店街に野菜と山羊を売りに行こうとしたんだけどさー』
スカジ『フーン( ´,_ゝ`)』

スカジは是が非でも笑わないつもりなので、ロキの軽快なトークにも反応は冷ややかです。

ロキ『両手に野菜を抱えてたから、山羊を繋いだヒモが持てなかったんだよね』
スカジ『大変でしたね( ´,_ゝ`)』
ロキ『そこで俺は考えた。そうだ、三本目の手があるじゃないかと!』
スカジ『三本目の手…?( ´,_ゝ`)』

何を思ったのか、ロキは勢い良くズボンの前を下ろしました!

スカジ『Σ(*´,_ゝ`)!!!?』


ロキ『三本目の手にヒモを結べばOK!(・∀・)b』
スカジ『……(゚Д゚*)ポッカーン…』

あろうことかロキは丸出しにした自分のピーーー!に山羊のリードをくくり付けたのです。

ロキ『よーし、行くぞ山羊公♪』
山羊『メェェ~~(‘A`;;)』

ロキはピーーー!を振って先導しますが、山羊は嫌がって言う事を聞きません。
そりゃ山羊だって気分悪いでしょうよ。
動物虐待イクナイ。

ロキ『アッ、露店街はそっちじゃねーよ!』
山羊『メェェェェ~!!(アドレナリンラッシュ !!) ε三三三ヽ(;`Д´)ノ ダダダ!』

とうとう山羊は暴れて逃げ出しました。
猛然と駆け出す山羊とヒモで繋がっているロキのピーーー!は当然…

ロキ『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!もげるううううううううう!! ゚ ゚    (Д |ili)』
スカジ『……(゚Д゚*)ポッカーン…』

すさまじい勢いで引っ張られます。
賭けに負けて人生が終る前に、男として終わりそうです。

ロキ『くっそー、負けるかぁああぁあああ!こっちに来ぉぉおい!!』
山羊『メェエェエ~~!!ヽ(`Д´;)ノ』
スカジ『……(゚Д゚*)ポッカーン…』

ロキと山羊は互いに必死でヒモを引き合いました。
綱引きです。
ピーーー!と山羊の壮絶なる綱引き。

ロキ『エンチャントデッドリーピーーー!!』
山羊『メェ~~~!!Σ(;`Д´)三三三3 ズザザザ!』

死ぬ気のロキが渾身の力を局所に込めると、山羊の体が跳ね上がり、ピーーー!に引き寄せられて直撃しました。

ロキ『アッーーーーー!これはこれで死ぬーーーー!! ゚ ゚    (Д |ili)』
スカジ『∵゚・*:.。.:*・゚・.∵・(゚ε゚*)ッブーーー!!』


スカジは堪え切れず大爆笑しました。

スカジ『ピーーー!で山羊と綱引きとかwwwwwないわwwww。・゚・(ノ∀`゚)・゚・。』
オーディン『勝負あったな』
ロキ『よっしゃー、これで死なずに済んだー!!.゚ヽ゜・。+(・∀・)+。・゜ +.』
オーディン『いいから早く見苦しいモノをしまえ』
山羊『メェェ~!。・゚・(ノД`)・゚・。』
ニヨルド(ボクの嫁になる娘は下ネタ好きなのか…)

生死を分ける勝負がチン芸で良いのかよ…。
しかし我が国の神話『アマテラスの岩戸隠れ』でも、暗闇に包まれ存亡の危機に瀕した世界を救ったのは、アメノウズメによるオッパイ&ピーーー!丸出しダンスによる笑いでした。
古今東西、老若男女を問わず笑いを取れるのは『下ネタ!』と人類全体が体験的に知っているし、信じている。
それが人類の結論なのだ……って要らんわ、そんな結論!!

下品な話題はさておき、アース神族はスカジとの約束を果たしました。
ロキの体を張ったコントで爆笑したスカジはこの後どうしたのでしょうか?
『ニヨルドの宴・3』に続きます。

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