第32楽節『戦乙女ヴァルキリー誕生』

ヴァルキリー最終進化形態
前回までの考察を基に、今回は戦乙女誕生譚をフル捏造神話でお送りします。
資料的価値は全くサッパリこれっぽっちもありませんので、安心して勢い良く読み飛ばして下さい。


カラスから戦乙女に進化
前回、戦乙女神話の成立経緯を「リアル歴史の権力者サイドの都合」という観点から投槍に解説しました。
でもこのブログは一応「神話物語」をテーマにしてるので、物語テイストに仕立て直すと…?

ニヨ一家赴任
今は昔。
アースvsヴァン神族の大戦争が終結した頃のこと。
同盟国となったヴァナヘイムから親善大使としてニヨルド・フレイ・フレイヤがアースガルドへ赴任しました。
和平条約を破られないための「人質」という側面もありますが、優秀なニヨ一家は移住地で信任を得て、アース神族に同化しています。
父ニヨルドは海神として、人間界の漁師や船乗りを加護。
双子のフレイ&フレイヤは豊穣神&軍神を兼任するエリートとして活躍しました。

さて、アースガルドの軍神には2タイプがあります。

トールとフルングニルの決闘
1.目の前の敵(巨人)と戦う軍神。
代表格は雷神トール。
フレイはこっち寄りの神様です。

2.最終戦争ラグナロク(神々の黄昏)に備える軍神。
ラグナロク時に兵隊として使うため、人間界の死せる戦士を神の国に呼び寄せるのが仕事です。
フレイヤはこっち。

今回は戦乙女がテーマなので、後者を考察してみましょう。
妄想を駆使しつつ( ´,_ゝ`)y-~~~

戦死者の館ヴァルハラにて。

ヴァルハラを案内するオーディン
オーディン『この城に優れた戦士の魂を集め、日々修行しておるのだ(キリッ』
フレイヤ『素晴らしい設備ですわね(・ω・)』

エインヘリヤル(チーム名)と呼ばれる英霊達の最高司令官はオーディン様。
彼はフレイヤに職場であるヴァルハラを案内していました。

フレイヤ『戦死者の魂はどうやって集めていらっしゃるのですか?(・ω・)』
オーディン『フフフ、宜しい。それでは紹介しよう…』

フギン&ムニン
ドーン。

フギン『カァカァ(‘◇’*)』
ムニン『カーカー(‘◇’*)』
オーディン『このフギンとムニンが戦場で魂を回収している!(キリッ』
フレイヤ『エェーーー、カラスなんてダッサいですーーーー(;´Д`)』
オーディン『なん…だと…』

フレイヤがカラスを嫌ったとゆー描写なんか神話には欠片もございませんが。。。
腐った死体のハラワタを貪るカラスは、その美意識にマッチしない印象があるってだけっす。
フレイヤの眷属は豚・猪・猫等の戦闘&多産を象徴する動物、彼女自身はファルコンローブでハヤブサに変身…とカラスとは縁があんま無い感じ。
捏造の続きをどうぞ( ´,_ゝ`)

フレイヤは遣いカラスに難色を示し、最高神に向かって言いました。

フレイヤ
フレイヤ『オーディン様、時代はやはり美少女かと(-∀-`;)』
オーディン『び、びしょうじょ・・・!?(ゴクリ』
フレイヤ『美神である私が全国から選りすぐりの美少女を集めて、戦死者スカウト部隊を編成するというのはいかがでしょうか(・ω・)b』
オーディン『す、素晴らしい!その案を是非採用しよう!!今すぐ!!!』
フギン『カァカァ(T◇T*)』
ムニン『カーカー(T◇T*)』

ヴァルキリー(『戦死者の選び手』の意)の美少女化を提案したのです。
フレイヤは北欧神話随一の美貌を誇る女神だし、ヴァルキリーのリーダーであったので…、「カラス→美女」の仕様変更を物語的に考えると、↑こういう展開があったんじゃないかと(*’ヮ’)
かくして、フギン&ムニンは戦没者スカウトの任を解かれ…フレイヤ総指揮の下、美少女戦隊ヴァルキリーが結成されました。
ROに登場する戦乙女を中心に、名前の意味を添えて改めて御紹介します。

ブリュンヒルデ=『栄誉ある戦争』
フリスト=『轟かす者』
ミスト=『霧』
スケゴルド=『斧の時代』
スコグル=『戦争(or激怒する者?)』
シグルーン=『勝利のルーン』
ランドグリス=『盾を砕く者』
ゲイルスコグル=『槍戦士』
アルヴィト=『超天才』
ラーズグリース=『敵の計画を壊す者』
レギンレイヴ=『神の娘』
ゲル=『武器をガチャガチャさせて、デカい音を立てる者』
スルーズ=『力の強い戦士』 ※トールの実娘
ゲンドゥル=『(杖を振るう)魔法使い』
スクルド=『未来』 ※運命の女神チーム「ノルン」を兼任
エルルーン=『エール(ビール)のルーン』

打撃系・魔法系・補助系・指揮官系…と安定感に溢れる職構成。
スカウト役と言っても、魂を回収した後は戦乙女がコーチングするし、ラグナロク時には彼女達も巨人と戦う訳ですしね。
これならどんな戦士の魂がヴァルハラを訪れても、相性の良いコーチ役ヴァルキリーが見つかったでしょう。

ヴァルキリー・スルーズ
スルーズさんはトールの娘だけあって、やっぱ怪力型だった様です。
ちなみにトールの領地は「スルーズヴァングル」(もしくはスルーズヘイム)という名前。
日本語訳は『力持ちの国』かな。

エルルーンさんは『ビールのルーン』という酒盛り特化みたいな名前で、RO新鯖名称に採用された際に「なにこれださい(‘A`)」と落胆された方もいらっしゃった様です。
しかし北欧神話において「酒」は神々の知性や魔法の象徴(第1話参照)なんで、INT高めの魔法使い・賢者タイプだと想像できます。

賢者クヴァシル
賢者・クヴァシルなんか、もろに『酒』もしくは『醸造・醸成』という意味の名前だし。
日本語に直訳すると、賢者・大吟醸みたいな感じになる(*’ヮ’)
と語りつつ、エルルーン=酒盛り特化ヴァルキリーの可能性も捨てきれはしません。。。

続きをどうぞ。

愛と美の戦神フレイヤが直轄するだけあって、新生・ヴァルキリーチームは持ち前の美貌と強さで人間達の心を鷲掴み。
ヴァルハラには沢山の戦死者達が集まりました。
彼らはいずれ到来するであろうラグナロクに備えて、修行の日々を送ります。

ヴァルハラでの武道鍛錬
修行@ヴァルハラ(※イメージは仮のものです(*’ヮ’))

戦死者達『面ーー!胴ーー!小手ーー!』
ヴァルキリーA『踏み込みが甘いぞー!次ッ!』
戦死者達『ふぁいっおー!ふぁいっおー!』
ヴァルキリーB『そろそろ日が暮れてきたし、広間へ戻りましょう』
ヴァルキリーC『よーし、今日の訓練はこれにて終了!』
戦死者達『お楽しみタイムキタ━━━━♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o ━━━━♪』

前回、サラッと説明しましたが、ヴァルハラでは昼間に武道鍛錬を行い…

ヴァルキリーA『皆さん、今日も訓練お疲れ様でしたー!(´▽`)』
ヴァルキリーB『ビールがキンキンに冷えてまーす☆(・∀・)っ旦旦旦旦旦旦旦』
オーディン『それではアースガルドに一万年の栄光あれ!乾杯!』
戦死者達『カンパ━━━゚.+:。( ´∀`)(|__| ☆ |__|)(´∀` ).+:。━━━イ!!』
ヴァルキリーC『ささ、一献(*・ω・)』
戦死者達『おぉーっとっとっとっ(゚∀゚)ノ』
ヴァルキリーD『戦死者君の!ちょっとイイとこ見てみたい!(^∀^)』
戦死者達『あ・そーれ!イッキ!イッキ!(゚∀゚)』

夜は戦乙女のお酌で、死者達は神々と盛大な飲み会を開いていました。
この酒宴には最高神オーディンも参加していたので、戦士としてはこれ以上ない栄誉でしょう。

…ここでガチな解説。
現実世界では急性アルコール中毒を招くため、絶対に一気飲みをしたり・強要してはいけません。
ですが、北欧神話において「一気飲み・大量飲酒できるのは優れた男」という概念があったのは確かなので、ヴァルハラ酒宴でも一気飲みは奨励されていたはずです。
そこを踏まえて↑の描写に至ったんで、抗議のコメントはマジで止めて下さい。

コホン。
北欧神話の登場人物は神も巨人も人間も、みんな酒盛りが大好き。
それが美女のお酌ならば、鼻の下も伸び放題です(第15話の巨人のおっさん参照
考えてもみて下さい。
ここに集う英霊達は生前、人間界で戦争に明け暮れて戦死した上、死後も更に特訓しまくって世界の滅亡に備えるんですよ。
サイヤ人並の戦闘民族ぶりですよ。
いくら神に認められた栄誉とは言え、凄まじい過酷さ…。
その辛さを、飲み会で見目麗しい戦乙女にねぎらって貰い、英気を養っている訳です。
これは現代日本のお父さん達にも通ずる所がありますね(・∀・)

という訳で、『ビールのルーン』という名前のエルルーンさんは夜の歓待に特化した、お色気タイプ戦乙女だった可能性もある!
ていうか是非そうであって欲しい!(*’ヮ’)+
Olrun鯖にお住まいの皆さん、エルルーンという響きから大人のエロスを感じ取って下さい。

話が脇道に逸れるんだけどさー。
RagnarokOnlineの転生者≒神話の戦死者(エインヘリヤル)な訳じゃん?
プレイヤーが日々、狩りだのGvだので戦ってるのは、この記事でいうところの「世界滅亡に向けての武道鍛錬」に該当する訳じゃん?
でもさ、ROってイベント時以外に昼→夜の時間遷移が無いよね。
神に選ばれし戦士達は天上界で夜な夜な戦乙女と美酒に酔いしれるっていう、神話上の重大要素がまるっと抜け落ちてるってことだよね?
俺達って戦い損じゃね??
ROに…昼→夜の時間遷移を…常設しろっ…!

はい。どうでもいいですね。
そんなことより、ヴァルハラ飲み会の神話公式設定において、絶対に忘れてはならない項目があります。
『第10話グリームニルの詩』で、ゲイルロド王とオーディンの対話を「原典でオーディンはこのセリフに丸々5ページかけています」と省略しましたが、原典には次の様な文言が存在します。

オーディンにお酌する戦乙女
※書籍によって諸説あります。

オーディン専属ホステス2人説:
オーディン『ヴァルハラではフリスト、ミストの2人が、酒でいっぱいの杯を私に給仕する。
スケゴルト、スコグル、ヒルド、スルーズ、フレック、ヘルフィヨトル、ゲル、ゲンドゥル、ランドグリス、ラーズグリース、レギンレイヴの計11人が戦死者達に酒を注ぐ』

オーディン専属ホステス4人説:
オーディン『ヴァルハラではフリスト、ミスト、スケゴルト、スコグルの4人が、酒でいっぱいの杯を私に給仕する。
ヒルド、スルーズ、フレック、ヘルフィヨトル、ゲル、ゲンドゥル、ランドグリス、ラーズグリース、レギンレイヴの計9人が戦死者達に酒を注ぐ』

(;´Д`)……。
いいですか、皆様。
ヴァルハラに集められた戦死者の魂は100人やそこらではありません。
『グリームニルの詩』で、ゲイルロド王に向けて最高神はこう仰っています。


オーディン『ヴァルハラには540の扉があり、フェンリル戦では1つの扉につき800人の戦士が出撃するのだ』

540×800=432,000

つまり戦死者の魂は43万人以上!
この数字は複数の書籍、外国語のWikiで同じだったから確実や。
平時でも、軍神の遠征に随伴する英霊がいるので、ヴァルハラ宴会には全員参加ではないかも知れません。
そうは言っても、ちょっとした市町村レベルの人数すよ。
(参考:2015年・鳥取県の人口が約57万人)

戦乙女1人につき数万人分のテーブルを受け持っている計算ですから、人気アイドルの握手会なんか及びもつかない担当人数です。
そんな戦乙女を最高神1人で2~4人も専有しておられるんです。
この贅沢っぷりが伝わりましたでしょうか。
さすがオーディン様。
汚い。酒と女に汚い。

鳥型のフギン&ムニンから美女型への変更を、最高神が承認した真の理由はコレだと思います。
狼ゲレ&フレキの件(第23話参照)で紹介した通り、オーディンは普通の食事を摂らず、葡萄酒しか摂取しない設定。
(※人間界旅行では肉を食べているっぽいが)
クチ寂しい彼にとって、ただでさえ楽しみであろう晩酌が美女4人を侍らせての酒宴…。
そりゃー喜び勇んで美女型へ変更推進するよね!!
フギン&ムニンを寵愛してるっつっても、所詮はカラスだしね。そりゃ負けるよね。

投槍解釈:オーディンがエロかったので、カラスのフギン&ムニンはヴァルキリーを降任させられた。

なおオーディン専属の酌婦はこの4人以外にも存在するのですが、それはまた別のお話で。

とまー、こうした経緯で人間戦士達のやる気も、最高神のエロ欲求も満たされたので、美少女戦隊ヴァルキリーは北欧神話に定着したんじゃねーかと俺は推察している訳です。俺は。

死者の魂を二分するオーディンとフレイヤ
かつて仇敵だったヴァン神族のフレイヤはアースガルドに赴任後、戦乙女を統括するリーダーとなり、最高神と死者の魂を半々に分け合っています。
つまりアースガルド軍の重鎮に納まった訳。
…フツーに考えると、(元)敵の大将に美女をあてがって出世!ってハニートラップと称される敵対行為を疑っちゃいますが…。
神話全篇を通じてフレイヤにはクーデターを起こす意思なんか全くなく、アースガルドのために『愛と美を司る軍神』の特性をフル活用して真面目に働いたと言えます。

今までに紹介した神話のフレイヤは、宝石欲しさに援交したり、巨人との結婚を泣いて嫌がったり、トールとロキをブッ飛ばしたり…ワガママな面がクローズアップされていましたが、通常の業務ではエリート神らしく結果を残しているのです。
今回の結論は、フレイヤという有能な女神を得て、戦死者の魂集めは大幅に効率アップ!
神の国アースガルドはますます繁栄したのでした!…ということで。

めでたし、めでたし。

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以上、捏造神話でした。
戦乙女の名前や、戦死者+オーディンに晩酌してたって所は事実ですが。
戦死者の魂(エインヘリヤル)や、オーディン専属酌婦については、いつか別項で解説しよーと思います。

  1. 定期的にみてるんだからね!
    一応ROはチート野郎の嫁のサーバーで生きてます。

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