第33楽節『愛の女神の恋・5』

フレイヤ
投槍北欧神話・第33楽節『愛の女神の恋・1』
投槍北欧神話・第33楽節『愛の女神の恋・2』
投槍北欧神話・第33楽節『愛の女神の恋・3』
投槍北欧神話・第33楽節『愛の女神の恋・4』

フレイヤ様の華麗なるラヴストーリー、いよいよクライマックス( ^ω^)


家系を語り始めるヒュンドラ
今は昔。
戦士オッタルは『家系暗誦記憶力+高貴さ比べ』で、ライバルと雌雄を決することになりました。
しかしノープランで勝負を受けてしまったため、直属の上司にして愛人でもある女神フレイヤに助力を請います。
彼を加護せんとするフレイヤは賢い女巨人ヒュンドラを拝み倒し、人間界の家系を教えて貰うのですが…。

ヒュンドラ『いいかい、お前の母フレーディース(支援プリ)の親父はフローディ、女房はフリアウト。フリアウトの母はヒルディグン、その両親はスヴァーヴァとセーコングだよ。アホの子のオッタル君
ヒルディスヴィニ『ブー!ブー!( ^ω^)』
フレイヤ(オッタルじゃないってツッコミたいけど…せっかく教えてくれてるし黙っとこ(・ω・;))

参考文献で、ヒュンドラは御先祖解説の合間合間に『オッタル、愚かな者よ!』と計7回呼びかけています。
オッタル君は神話公式の馬鹿キャラ…(;´Д`)
オッタルの系譜は長過ぎるので、セリフは割愛させて頂きます。
後ほど家計図を掲載するのでお楽しみに\(^o^)/

知恵ある巨人はオッタルの先祖を苦もなくスラスラと暗誦してゆきました。
そして、ある勇者の名に触れたのです。

ヒュンドラ『そんでもってお前の血縁は魔竜ファヴニルを退治した英雄ジークフリードに繋がるんだ。アホの子のオッタル君』
ヒルディスヴィニ『ブヒーーーー!!!(・∀・)』
フレイヤ『ジークフリード!!人間界最高の英雄キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!』


ROにおけるシグルドさん。とっても灰です。

つーか、シグルドなのかジークフリードなのか、ゲーム内表記をどっちかに統一しろよ!別人扱いなの!?
ゴホン…このブログではジークフリード(シグルド)をチラッとしか説明してませんが、彼は北欧神話に登場する人間戦士達で最も有名なスーパースター。
文武両道のイケメンで、レギン(第21話)に育てられたけど本当の出自は王子様。

【ジークフリードの系譜】
高祖父シギ … 曽祖父レリール … 祖父ヴォルスング … 父シグムント … ジークフリード

曽祖父レリールは不妊に悩み、女神フリッグの加護で世継ぎを得たエピソードの王様です(第11話
しかも高祖父シギはオーディンの息子だか養子だかにあたるので、神に極めて近しい家柄。

要するに『ジークフリードの血縁=高貴さ対決を100%圧勝できる位のスゲー家柄』ってことです。
フレイヤ『勝てる!これは勝つる!!』
ヒルディスヴィニ『ブヒッヒッヒー!(・∀・)』
ヒュンドラ『血縁っつっても、遠縁の遠縁のそのまた遠縁だからね…?』

うん…、改めてツッコむのもバカバカしいんですが…。
オッタル、てめぇ…自分の先祖が本当に由緒正しいかどうか全く不明なまま、勝負を受けるんじゃねえええよおおお!
ジークフリードに繋がってたから良いものの、ヒュンドラに聞くまで知らなかっただろ。
まー、神話では血統=正当性なので、この場合は『オッタルの先祖がたまたま偉人だった』ってより、『優れた血を継いでいたから、オッタルは抜きん出た強さを秘めていた』と解釈するのが正しいかな。

しかし、ここでめでたしめでたしに終わらないのが北欧神話。
フレイヤ&オッタルのバカップルは、新たなる障壁にぶち当たりました。

フレイヤ『…ヒソヒソ…で、どう?暗記できた…?コソコソ(・ω・;)』
オッタル『ヒソヒソ…無理っスwww長過ぎっスwww』
フレイヤ『わ、私も無理だったわ…ゴニョゴニョ…』

何ということでしょう。
せっかくヒュンドラが全系譜を余すことなく教えてくれたのに、脳筋型のオッタルは暗誦どころかサッパリ頭に入ってなかったのです。おまけにフレイヤ様も…。
意味ねーーーー!!/(^o^)\
ここで一度、ヒュンドラ直伝のオッタル家系図をまとめましょう(・ω・)

オッタルの家系図
青字:男性 赤字:女性 黒字:性別不明 緑字:原典で言及されていないが、他説話で確認した親族

これが戦士オッタルの家系図だ!!m9(・∀・)

…うん、ところどころ系統が繋がってませんね…。
これは参考文献を基に俺が書き起こしたんですが、原典におけるヒュンドラ女史の解説では、各系統がどう繋がるのか読解不能でした。
あと『男』『妹』は名称不明。
黒字の『性別不明』は、俺…古ノルド語よく知らないんで判別つきませんでした。
詳しい方、是非コメント欄で教えて下さい(‘A`)

なおベルセルク一族のアンガンチュールさんは、決闘相手のアンガン君とは同名の別人だと思われます。
同じくベルセルクに『ハッディング』が2人登場しますが、これも同名の別人です。
これ兄弟っぽいんだけど、なんで同じ名前なのよ…。

まぁ、ここでは家系図の精密さ云々より、

人名多過ぎなんだよバッキャローーー!!

…という俺の心の叫びを重要視して下さい^q^;
家系図を書くのに超ーー時間かかった。

これは脳筋オッタル君じゃなくても、一朝一夕では丸暗記できないですよね~。
今回の勝負は『家系暗誦記憶力+高貴さ対決』。
勝利条件に決闘者本人のインテリジェンスも問われているのです。
系譜をそらんじることができなければ、例え伝説の勇者の末裔だろうが敗北…!

(;´Д`)……。
確かに長いけど…暗記力に自信無いクセして勝負を受けるんじゃねえええよおおお!
ヒュンドラに散々なじられている通り、オッタルの馬鹿さ加減は雷神トールと同水準ではないでしょうか。

ヒュンドラ『そんじゃ、アタシは用済みだろうから、お先に失敬するよん』
フレイヤ『待って待って待ってーーー!!(;・ω・)』

そそくさと帰宅しようとする女巨人を、フレイヤは慌てて引き止めました。
そして再び懇願したのです。

フレイヤ『ヒュンちゃんの“記憶の蜜酒”を頂戴!><;』
ヒュンドラ『ハァァア!!?』

記憶の蜜酒
記憶の蜜酒とはヒュンドラ秘蔵のアイテムで、これを飲めばどんな馬鹿でもたちどころに記憶力がカンスト!という…言ってみればドラえもんに登場するアンキパンみたいな物です。
(授かった記憶力の持続性は不明)

ヒュンドラ『ふっざけんな、記憶の蜜酒はアタシの一番大事な宝だよ!誰がやるもんか!』
フレイヤ『ちょっとだけでいいし!ヒュンちゃんは飲まなくても頭イイじゃない~~><;』
ヒルディスヴィニ『ブーッ!ブーッ!(`ω´;)』

今度ばかりはフレイヤがダダをこねても、ヒュンドラは首を縦に振りませんでした。
オッタルが試合に勝とうが負けようが、彼女にはいささかも関わりのないことですしね…。

しかし愛するオッタルのため、フレイヤとて退く訳にはいきません。
遂に最終手段に訴え出ることにしたのです。
荒ぶる神々の最終解決手段…それは当然…

ファイアーウォール!!
フレイヤ『ファイアーウォール !!(ドーン』
ヒュンドラ『おぃィ!?』

軍神フレイヤは攻撃魔法を唱え、ヒュンドラの周りを火炎の壁で取り囲みました。

フレイヤ『記憶の蜜酒を渡さないなら、このまま焼き殺すわよ!!』
ヒュンドラ『それが友達にやることかーーーー!!?』

ずばり恐喝です。
愛人オッタルの足りない知恵を補うために、容赦なく恐喝。

【フレイヤの価値観】
イケメン信者の人生>>>(越えられない壁)>>>女友達との友情

さすがは愛の女神やで…。
なりふり構わぬフレイヤの所業に、ヒュンドラは呆れ帰って言いました。

しあわせなフレイヤ一家
ヒュンドラ『アンタさー、オーズ(↑)とはめっちゃラブラブだったよねー…?』
フレイヤ『……』
ヒュンドラ『昔はオーズを追いかけ回してたクセに、人間の小僧に懸想しちゃって見苦しいったらないわ』

未亡人とはいえ若い男…しかも神々にとって下等生物である人間に入れ込むのは、神話世界の倫理規範から外れる行為でした。
他にも人間の若いツバメをこさえた女神はいるのですが、やっぱり悪口を言われてました。
ちなみに雷神トールの嫁シフは再婚ですが、彼女が馬鹿にされる描写はありません。
トールはエリート神だし、人間の男とは雲泥の差ってことです。

ヒュンドラさんはオーズ存命時からフレイヤと交友関係があったんでしょうか?(・ω・)
フレイヤは神話界の有名人だから、前夫のことは誰でも知ってそうですが。。

しかしヒュンドラが皮肉交じりに批判してみても、フレイヤは一歩も退きません。
燃え盛る炎の壁はじりじりと輪を縮め、今にもヒュンドラを焦がさんとしています。

フレイヤ『記憶の蜜酒を渡すか、消し炭になるか、二つに一つよ!』
ヒュンドラ『オッタルが健在の時だって、あっちこっちの男神に色目使ってたっけー』
フレイヤ『ヒュンちゃんの焼死体から蜜酒を取り出すんだって構わないんだからね!!』
ヒュンドラ『くっ…』

フレイヤは本気でした。
暴れ狼を乗りこなすガサツな女巨人とはいえ、軍神フレイヤに本気の殺意を向けられては勝ち目どころか、逃走もできなかったのでしょう。

ヒュンドラ降参
ヒュンドラ『チッ、ほんとアンタってどうしようもない女なんだから!ほらよ!!』

ヒュンドラは袂から蜜酒の入った瓶を取り出すと、女神に投げて寄こしました。
(挿絵が輪をかけて酷いですが、見て見ぬフリを決め込んで下さい)
それでも女巨人は悔し紛れに捨て台詞を放ったのです。

ヒュンドラ『記憶の蜜酒は人間にゃ猛毒で、飲んだら即死すっけどね!』
フレイヤ『うふふ♪毒なんか無いのに、負け惜しみ言っちゃって(^∀^*)』
ヒルディスヴィニ『グビグビゴックン(`ω´)』

今回、アホっぽさの目立つフレイヤではあるものの、ヒュンドラのこけおどしに引っかかりませんでした。
記憶の蜜酒に毒性は無く、その甘い雫を一口すすれば脳筋のオッタルですら超インテリになれるのです。

フレイヤ『今日の試合に勝てば、オッタルは神々から祝福を受けて永遠に天上界の酒を飲めるのよ』
ヒルディスヴィニ『ブーブーブッヒブヒブヒ(π = 3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 )』 ←賢くなった
ヒュンドラ『はいはい…おノロケはもういいから早く消火してよね…』

「天上界の酒を飲める」とはすなわち、神々に仕える人間戦士としてヴァルハラに迎え入れられることを指します。
早朝に安眠妨害されるわ、アースガルドまで強制連行されるわ、無関係のアホに家系を伝授させられるわ、家宝は取られるわ…ヒュンドラさんは一方的に被害者ですね。
性格や属性も水と油って感じだし、この二人は何で友達なんでしょうか。
勝手にフレイヤが友達認定してるだけな気もします。

フレイヤ『私達、ズッ友よね!(ゝω・)v』
ヒュンドラ『おだまりっっ!!』

オッタルの人生を賭けた大勝負は投槍北欧神話・第33楽節『愛の女神の恋・6』に続く!

  1. はじめまして!
    以前から全シリーズ読ませていただき、今回の更新も楽しみにしてました♪
    北欧神話は興味あって自分で調べたりしてたけど、今回もだし、他にも知らない話多くてビックリ;
    しかも分かりやすい♪思わず吹き出しちゃいますwww
    とりあえずあれだ、家系図なげぇなおい;
    自分は間違いなく、ヒュンドラちゃんに味方しますね、めちゃくちゃだわこいつら;
    ただ、毒がどうのっていうのが気になりますね。聞き流して大丈夫?フレイア;

  2. はじめまして(*’ヮ’)
    家系図ながいですよね。
    これはもう更新に時間がかかっても仕方ないですよね。
    毒はブラフ…なはずなので大丈夫です。
    でも本当に毒が入ってても、この人達は平気でガブ飲みしそうです。
    北欧神話はちょっとマイナーですが、あらすじだけならWikipediaなんかにも載ってるので、面白そうな話を探してみてください(・∀・)

  3. 返信ありがとうございます♪
    このゲームはやったこと無いんでよく分かりませんが、合成(?)や加工とか結構時間かかりそうですね;
    無理なさらないで下さいね(´・ω・`)
    北欧神話で知っているのだと、トールとヨルムンガンドの因縁ですね。
    是非とも、巨人族との四本(?)勝負とか、釣りの話で、二人(?)の対決や、ロキがどんな思いで見てたのかなどを、
    あるまんワールドで見て、みたいな…壁│ω・)チラッ

  4. 無理をしなさ過ぎた結果、更新に数ヶ月かかってしましました…(*’ヮ’)
    トールvsヨルムンガンドのお話は有名なので、いつか…そのうち…アップされる…と思います…たぶん…。

  5. あんまりジロジロ見ないで\(^p^)/

  6. 色々見てますが投げ槍北欧神話が一番面白いと思います。できれば一ヶ月に2かいは更新してー

  7. 頑張って月2回更新を目指したいと…お、思います(;´Д`)
    それいけ!はかなり昔にBlogテンプレートを自作したものなので、修正のために表示OFFになってます。
    ただ、RagnarokOnline自体のプレイを休止してるので、どのみち更新は…し、しないかも…。

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