第1楽節『ブラギの詩・4』

働きまくるオーディン
詩の蜜酒のためならエンヤコラ!
オーディン様が徐々にその本性を現すぞ…?!


投槍北欧神話・第1楽節『ブラギの詩・1』
投槍北欧神話・第1楽節『ブラギの詩・2』
投槍北欧神話・第1楽節『ブラギの詩・3』

今は昔。
脳みそドーピング薬である詩の蜜酒を手に入れるべく旅立った最高神オーディン。
彼は巨人バウギ宅に潜入し、労働の対価として蜜酒を請求します。
しかし肝心の所有者スッツングが支払いを拒んだのでした。

スッツング邸の裏
追い出された二人は山の斜面に佇んでいました。

スッツング屋敷はフニット山の岩盤を利用した天然の要塞。
岩一枚を隔てた地下洞窟に、お目当ての蜜酒があるというのに…。
無論、こんな所で諦めるオーディンではありません。

バウギ『お兄ちゃんに断られちったぁ。ごっめーん☆⌒(´>ω∂`) テヘペロ!』
オーディン『……』
バウギ『やっぱフツーに給料はお金で…( ̄∀ ̄;)』
オーディン『…契約…』
バウギ『えっ』
オーディン『給与:詩の蜜酒と契約したでしょうがッ!!』
バウギ『だ、だって兄貴が…』
オーディン『契約は絶対です!何が何でも履行して貰いましょうか。正攻法が駄目なら、裏ワザでね!』
バウギ『う、裏ワザ??』

錐(ラティ)
オーディンは懐から一本の錐を取り出し、バウギの手に握らせました。
(この錐は『ラティ』という名称だそーですが、どういう意味の言葉かは知りません(キリッ)

そして彼は岩肌を指差しながら言ったのです。

オーディン『バウギさん、これでこの岩に穴を開けて下さい。地下洞窟に到達するまで!』
バウギ『おい、裏ワザって、まさか不法侵入す…』
オーディン『いいからやれ(ギロッ』
バウギ『やります(即答』

バウギにとって眼前の男はもはや従業員ではなく、契約執行を迫る恐るべき債権者と化していました。
何せ相手は9人分の仕事をこなす超パワー型。
要求はバリバリ違法行為でしたが、迂闊に逆らったら、どんな報復を受けるか分かりません。
てか確実にぬっ殺される。
選択の余地もなく、巨人は錐を両手で揉み、岩を穿ち始めたのでした…。

さーて、皆様は石や岩に穴を開けた事はありますか?
俺は部活で、河原で拾った石に電動ドリルで穴を通すとゆークソ面倒臭い事をやらされた際、ドリルを抑えてるだけでスンゲー肩凝りました。。。
フニット山の岩盤がモース硬度でいくつ位か、また岩盤の厚みは不明ですけど、人力で穿孔するなんて、とんでもない重労働に違いありません。
小一時間と経たないうちに…

きりもみバウギ
バウギ(ううっ…手の皮がズル剥けだお…肩と背中もパンパンだし……もう無理ッ!(つд⊂))

バウギの肉体は限界に達しました。
岩を貫くにはまだまだかかりそうですが、こすずるい彼はさっさと楽になりたい一心でオーディンに声をかけます…。

バウギ『できたよ~(^ω^;)』 ←できてない
オーディン『どれどれ』

最高神が覗き込めば、小さな穴にはみっちり詰まった削りカス。
これでは穴の具合を検分できませんね。
そこでフーッ!と息を吹きかけたところ…

気流と粉体の挙動
穴は塞がったままでしたから、呼気の流れが底で跳ね返ります。
気流に乗って削り粉は舞い上がり、勢い良くオーディンの顔にぶっかかったのでした。

オーディン『……(プルプル』
バウギ『☆⌒(´>ω∂`) テヘペロ!』

一瞬で嘘がバレました。
こ、これはヤバイ!!

怒り狂うオーディン
オーディン『貴ッ様ァアア、内部まで貫通させろと言っただろうがァアア!!この!私の!報酬を!誤魔化そうとはいい度胸だ!!!(マジギレ』

バウギ『ヒィッ!ごめんちゃい!ごめんちゃい!Σ(TдT;)』
オーディン『さっさと作業に戻らんかッッ!!!』
バウギ『ハイッ!やりますぅぅ!(((TдT;)))』
オーディン『さーあ、キリキリ働け!錐の話だけにな!!』

きりもみバウギ・2
バウギ(ウエーン、こいつ兄貴より怖いよーう!!!。゚(゚´Д`゚)゚。)

不正がバレて恫喝されたバウギは、再び必死こいて錐を回します。
やっぱオーディンは人に使われるより、人を顎でコキ使う方が似合うな。
つーか、正体を知らんとはいえ、アース主神を相手に報酬や料金を誤魔化すなんて考えただけでも恐ろしい…。
多分、アースガルドで脱税とかしたら、言葉に出来ない様な過激な刑罰が待ってるに相違ない。

哀れな巨人は脇目も振らず、ひたすらラティを右に回し、左に回し…。
同じ動作を繰り返していると、やがてコツン!と錐の先が突き抜ける感触を得ました。
やったね、バウギさん!遂に開通や!

バウギ『こ、今度こそ…できましたぁ(TдT;)ハァッハァッゼェッゼェッ』
オーディン『本当だろうな?ちゃんとフーフーするぞ!』

またしてもオーディンは穴の前で仁王立ちします。
そして大きく息を吹きかけると…

気流と粉体の挙動
細かい岩の欠片は穴の向こう側に飛んで行きました。

オーディン『うむ、確かに。御苦労だったな』
バウギ『あ、ありがとうございます…(TдT;)』

オーディンは隻眼に鋭い光を宿して見つめます。
現れた穴は確かに地下洞窟まで到達しているものの、その径は拳一つ通るかどうか…とゆーサイズ。
さぁ、どうやってスッツング邸へ不法侵入する!?

蛇に変身
オーディン『ルーンコズミックパワー・メイクアップ★ミ』
バウギ(変身した!コイツやっぱり神か!!?)

変身が得意なオーディン様は、魔法で蛇の姿になったのです。
巨人姿から二段階変身って可能なんすね。
ともかく、これなら狭い穴の通行もラックラク♪

蛇は体をくねらせながら岩を伝っていきます。
しかし…バウギはそれを黙って見ている様な巨人ではありませんでした。

バウギの攻撃!
背を見せた神に向かって、満身の恨みを込め、錐を振り下ろしたのです!!
ひきょう!

バウギ『クソーッ!くたばれ、小僧!!ヽ(`Д´;)ノ』
オーディン『遅いッ!』 ←少年漫画でよく見るアレ

背後からの不意打にも関わらず、切っ先が届くより前に、オーディン蛇は穴の向こうへと素早い動きで逃れたのでした。
カッコイイ!!惚れろ!!

…あれっ。
オーディン様、ラティは回収しなくて良かったんですか??
バウギが装備中ですけど…。

仮説1.ラティは伝説級の武具では無かった。
仮説2.ラティより詩の蜜酒のレアさが勝った。

うーん。ここは2で。
大事の前の小事っすよね。
あともう1つ仮説を作ったけど、それはまた今度。

オーディン@地下洞窟
紆余曲折ありながら、やっとこ地下洞窟に降り立ったオーディン。
そこに待ち受けるモノとは…!

次回、急転直下の『ブラギの詩・5』に続く。

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