神々の熱き戦いの様を御覧下さい。
今は昔。
ロキがフレイヤの館に忍び込み、ブリーシンガメンをまんまと盗み出した夜のこと。
ロキ『盗るモン盗ったし、これでペットフードにならなくて済むぜ～(*’ヮ’)』
安心しきった彼は、フレイヤ邸の正面玄関から堂々と出て行ったのでした。
確かにフレイヤや侍女達は犯行に気づかず寝静まっていました。
しかし彼は意外な人物から見咎められることになります…。
ブリーシンガメンを届けるべく、一路オーディンの城を目指すロキ。
彼が虹の橋・ビフレスト付近に差しかかった時のことです。
ヘイムダル『そこのロキ、止まりなさい！』
ロキ『(ﾟДﾟ)？』
ヘイムダル『犯罪を検知しました。住居侵入、並びに窃盗の現行犯で逮捕します』
ロキ『ええええええ！？Σ(ﾟДﾟ;)』
ヘイムダル『さっきフレイヤの屋敷から「盗るモン盗った」と言いながら出て来たでしょう！』
ロキの前に立ちはだかったのは虹の橋の門番ヘイムダル。
国境を警備する神のヘイムダルは千里眼と地獄耳を備えており、ロキが女神の館から出てくる様子をつぶさに目撃していたのです。
千里眼の視力は、具体的に書くと500km先にいる羊の毛が伸びる様子を観察できる程度の能力。
ヘイムダル『君には黙秘権がある。供述は法廷において、君に不利な証拠として（ｒｙ』
ロキ『お前、あからさまにヤバイ巨人は通すくせに、どういう基準で警備してんだよｗｗｗｗｗｗ』
ヘイムダル『フレイヤの家で盗んだ物を出しなさい！』
ロキは焦りました。
ここで任務を失敗したら、オーディンにズッタズタに引き裂かれた挙句、ペットの狼の胃袋にジャストインです。
大人しく捕まる訳にはいきません。
ロキ『うおおおおおおおお、ファイアーブレスぅぅううううう！！』
燃え盛る炎に化けてヘイムダルに襲いかかりました。
ヘイムダル『犯罪者には容赦しませんよ！ウォーターボール！！』
ロキ『ひぃ、属性相性バッチリ＞＜；；』
ヘイムダルも負けてはいません。
波打つ水に変化してロキに応戦します。
ロキ『くっそ、これならどうだ！！』
ヘイムダル『公務執行妨害も追加したいんですか？』
ロキとヘイムダルは熊に化けて、取っ組み合いの喧嘩を繰り広げました。
ロキ『こんなことで挫けるかｸﾏｰｰｰｯ！ヽ(･(ｪ,,)･ )ﾉ』
ヘイムダル『往生際が悪いですよ！』
それでも決着がつかないので…
今度は二人共、アザラシに化けて戦いました。
ロキ『うわあああああん、あっち行けーーーヽ(`Д´;)ﾉ』
ヘイムダル『いい加減お縄につきなさい！』
……何、この変身大会(‘A`)
戦いの序盤は格好良かったのに…。
ロキ（やべぇ、このままじゃ狼のウンコ材料になっちまう；；）
ヘイムダルとは互角の勝負ですが、このまま夜明けを迎えてしまったらフレイヤが盗難に気づいて追って来るでしょう。
この戦いにもう一人、しかも宝を奪われて怒り狂った軍神フレイヤ…が加わったらロキに勝ち目はありません。
武力行使から、いつもの口八丁作戦にシフトしました。
ロキ『ヘイムダル君、誤解だよ(；’ヮ’)+ これはオーディン様の御意思なんだ！』
ヘイムダル『虚偽の供述をすると罪が重くなりますよ？』
ロキ『本当だって！事情は話せないが、アースガルドの平和を守る重大任務だぜ☆ミ』
ヘイムダル『ちゃんと裏は取りますからね』
（WIS）
ヘイムダル『おはようございます、オーディン様』
オーディン『…今、何時だと思ってる…。8時前に起こすなと言っただろ…（寝起き』
ヘイムダル『申し訳ございません。ロキに何か御命令なさいましたか？』
オーディン『Σエッ！？アッ、あぁ、うむ。アース神族の存亡がかかった任務だ（ｷﾘｯ』
ヘイムダル『承知致しました。お休みなさいませ』
ヘイムダル『確認しました。お勤め御苦労様です』
ロキ（さすがお義兄様ｖ打ち合わせナシで通じたぜ…(；´Д`)ﾊｧﾊｧ）
ヘイムダル『道中お気をつけて～』
ロキ（うっさい、死ねっ；；；；；；）
予期せぬ妨害に遭ったロキでしたが、舌先三寸でヘイムダルを丸め込み、難を逃れることができたのでした。
ロキ『うぅ…死なずに済んだけど大ダメージだぜ(TωT；)ｲﾀｲ』
次回、第８楽節『炎の首飾り・４』に続く！
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【追記】
ブリーシンガメンを巡るロキVSヘイムダル戦は諸説あったので、テキトーに合成しました。
他の説：
・ロキはヘイムダルに負けたよ説
・ロキがヘイムダルと戦ったのは別のお話だよ説
・そもそもロキとヘイムダルは戦ってないよ説
アザラシに変身！は確認取れたけど、熊の部分は猪だった気もする。
うろおぼえ(ﾉ∀`)ｱﾁｬｰ
ヘイムダルがオーディンにWISした辺りは勝手な創作です。
怒っちゃイヤ＞＜；