第12楽節『恋の罪と罰・4』

投槍北欧神話・第12楽節『恋の罪と罰・1』
投槍北欧神話・第12楽節『恋の罪と罰・2』
投槍北欧神話・第12楽節『恋の罪と罰・3』
の続きです。

フレイ編最終回(*’ヮ’)


今は昔。
巨人の娘ゲルドに『軍神フレイの嫁になる!』と誓わせたスキールニル。
彼は夜が明ける前に、自分の主の館まで戻って来たのでした。

スキールニルの帰還
フレイ『スキール㌧、どっどどど、どうだった!?ゲルドたん何て言ってた!?(・ω・;)』

エリート神から一転してNEET神になったフレイは、やっぱり飲まず食わず眠らず働かず戦わずのままでスキールニルの帰りを待ちわびていました。

スキールニル『よろこべ。九夜後、バリの森でフレイ㌧の嫁になるってよ!』
フレイ『まーじーでーー!?(・ω・*)』

ここから俺の想像が入ります。

スキールニル『フレイ㌧の愛の深さ強さをアピって、熱意に満ちた親友の説得を聞いたら、ゲルドたん泣いて喜んでたぜ!』

【スキールニルの脳内変換】
フレイの愛の深さ→結納品の『イドゥンの林檎』と『ドラウプニル』
フレイの強さ→『フレイの闘気を浴びた神剣で父親を斬り殺すぞ!』
熱意に満ちた親友の説得→『フレイの嫁にならないとゲルドは拒食症になる(ry』の呪いの言葉

結論:スキールニルも恋愛音痴だった。

主が主なら従者も従者というか。
あんな求婚の仕方で嫁になっても、相手の心象さいあくじゃね?

参考文献によると、豊穣を司る神フレイが『野原』という意味の名前を持つゲルドへ求婚するのは『大地への豊かな実りを暗示する聖なる結婚』という解釈だそーです。
そ、そんな良い話には全然思えないんですけど…。

ともあれ、高嶺の花だと思っていたゲルド嬢が嫁に来ると決まったフレイは超歓喜。
空に向かってバンザイして、でかい声で恋のポエムを叫び出しました。

『一夜 長い 二夜 長過ぎる 三夜 超長ッ 恋する半夜は 体感一月』フレイ心の短歌
フレイ『一夜 長い 二夜 長過ぎる 三夜超長ッ 恋する半夜は 体感一月!ヽ(・ω・*)ノ』

投槍翻訳したら字余りまくりだ。
まぁ、フレイは詩吟を司ってないから、こんなんでええやろ(^ω^)

スキールニル『それは良いんだけどさ。フレイ㌧、ずっとメシ食ってなかったから…』

ジジィ化したフレイ
スキールニル『老化してるぞ、おい…』

老化を抑止するイドゥンの林檎を食べないと神様はすぐヨボヨボになる(第2話参照)ので、ずっと飲まず食わずで引き篭もっていたフレイはジジィ化してたと思うんですよ…。

スキールニル『そんなんじゃ嫁も逃げるぞ。林檎食えよ』
フレイ『老化で歯槽膿漏になって林檎かじれない(‘A`)ジュースにしてきて』
スキールニル(全く手のかかるお坊ちゃんだぜ…)

人間の身でありながら、親友のために巨人国へ特攻するというスキールニルの友情ドラマ(ただし方向性をだいぶ誤っている…)から九夜後。

フレイ&ゲルド、バリの森で結婚する
バリの森でフレイとゲルドは結婚しました。初対面で。

ゲルド『あ、あんたのことが好きで嫁になる訳じゃないんだからねっ!』
フレイ『ツンデレなところも可愛い(・ω・*)』

上手くいくのか不安な馴れ初めの夫婦誕生。
浮気性な神様が多い北欧神話ですが、フレイとゲルドは不貞行為を伺わせるよーな話もなく、仲良く暮らせたみたいです。
フレイは最高神並みに仕事ができるエリートで、ルックスもイケメンで、なによりゲルドにベタ惚れだし、ゲルドも結局は気に入ったんでしょう(*’¬’)ウフフ
二人の間にはフェルニルという息子が誕生し、後にスウェーデンの王様になったそうな。

めでたしめでたし。

【罪の罰の最後】
このお話でフレイは、ゲルドとの結婚を仲介させる報酬として、自分の装備をスキールニルにあげてしまいました。
そのため終末戦争ラグナロクの際、巨人と戦う武器が手元になかったのです。
仕方ないので彼は壁にかけてあった鹿の角を振り回して巨人に立ち向かったそうな。

↓つまりこう

鹿の角を装備したフレイ
……フレイ……(;´Д`)

もうどこから突っ込めば良いのか分からない。
なんで武器を新調しなかったんですか。
世界の存亡を賭けた戦いなんだから、一旦スキールニルから返して貰えなかったんですか。
メイン装備が駄目でも、もっと良い武器なかったんですか。
鹿の角ってアンタ…。
フレイは本当にリアル古代北欧人から崇拝された優秀な軍神なのか(‘A`;)

結局、炎の剣を持つ巨人スルトと一騎討ちの末、フレイは戦死します。
男同士の壮絶なる真剣勝負ですが、鹿の角VS火宝剣ですよ、奥様。
そりゃ負けるって…。
スルトさんも戦場でビックリしたんじゃないでしょうか。
そしてスルトの剣によって、この世界の基盤であるイグドラシルの幹が炎上し、生きとし生ける者のほぼ全てが焼き尽くされて終焉に向かいました。
これはもしや。
フレイがマトモな武器で戦ってたら、世界は滅びずに済んだんじゃないの…?

……フレイ……(;´Д`)
フレイが犯した罪の罰。
禁を破って玉座フリズスキャルヴの千里眼を使った代償が『世界の滅亡』だったとすると、北欧神話で最も業の深い恋ってコトになりますね。

最後に俺からのメッセージです。
グラヴィティ社さん、鹿の角を頭装備じゃなく鈍器扱いかなんかにしてあげて下さい。
皆様もROでフレイシューズを見た際には『そういやフレイって、鹿の角で戦った神様だっけ』と思い返してあげて下さい。

スッゲー偉い神様なのに、なんかズレてるフレイのお話でした(・ω・)ノシ

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