第28楽節『門番神ヘイムダル』

虹の橋ビフレストを護るヘイムダル
第3話より、ヘイムダルとスカジの対峙。
今回は門番神ヘイムダルの基礎知識について。
彼は特殊な設定がいっぱい盛り込まれていて、北欧神の中でも印象深いキャラクターの一人です(*’ヮ’)


ヘイムダル
ヘイムダルは虹の橋ビフレストを守護する番人。

ビフレストは神様の国アースガルドと下界を繋ぐ唯一の通行路です。
常に巨人国と交戦状態にあるアースガルドにとって国防の要なので、防御能力に長けたパラディン・グラフィック(*’ヮ’)

24時間365日不眠不休で警備に当たるという設定です…が!
俺がヘイムダル登場シーンの度にツッコミを入れている様に、神様会議や宴会には皆勤賞。
要人のお葬式にも参列しています。
不眠不休の警備ってのは比喩なのか?
それとも千里眼があるから、ちょっとビフレストを離れててもOKな訳?

神話事実ではビフレストの側に『ヒミンビョルグ(天の絶壁or高山の意)』という居城を構え、部下もいるので…ンー、現実的に解釈するなら比喩なんでしょうけど、俺は面白さ優先で額面通り不眠不休で警備を頑張っていると解釈しています(*’ヮ’)

彼には千里眼&地獄耳が備わっていて、『500km先にいる羊の毛や、草の葉が伸びる様子を観察可能』。
500kmというと東京⇔大阪間に相当する距離です。
軍事国家アースガルドは腕力・武芸に秀でた神メインで構成されていますが、この特殊能力を持つのはヘイムダルだけ。

オーディン、千里眼中
最高神オーディンさえ魔法の玉座フリズスキャルヴに座らないと千里眼は使えない事実を考え合わせると、ヘイムダルがいかに優秀な神か分かりますね。
(※ただしフリズスキャルヴは『全世界』が有効探索範囲に対し、ヘイムダルの千里眼は半径500kmが上限?ぽいので最高神が彼に劣っているとは言えない)

遠方の異変をただちにキャッチでき、国境警備にうってつけの神様だったヘイムダル。
彼は最終戦争ラグナロク時にも外界から押し寄せてくる巨人の群れを逸早く見つけ、角笛ギャラルホルンを鳴らして神々に開戦を知らせます。
優れた視力・聴力なら、監視時だけでなく戦闘時も有利にコトを運べそう。

アザラシに変身して戦うヘイムダルとロキ
『炎の首飾り編』ではブリーシンガメンを巡って、ロキと変身バトルを繰り広げました。

投槍神話だとドロー扱いですが、ヘイムダルが勝利する説話も存在します。
後者ではブリーシンガメンをロキから奪い返し、美神フレイヤの手元に返してあげました。
これにはフレイヤ様も大感激><b
…しかしヘイムダルとフレイヤの間にロマンスが芽生えたりはしませんでした。
彼は女性に興味関心がなかった様で生涯独身。
とりあえずブリーシンガメン事件がキッカケ(?)で…

ライバル心が芽生えるヘイムダルとロキ
ヘイムダルとロキは終生ライバル関係になりました。

正義感に溢れ仕事一徹の真面目なヘイムダル、隙あらばタチの悪い悪戯に明け暮れる変態のロキ。
完全に水と油の性質ですね。
この二神を好敵手と定めた古代北欧人のチョイスは正しい…!

知識の泉にてPart2
インテリ系の神でもあるヘイムダルは『知識の泉』の水を飲むために地獄耳を半分失いました。

彼が担当するのは法の中でも『身分階級制度』。
『リーグの詩』という説話で、ミッドガルドの人間達に『奴隷』『農民』『貴族』という階級を与えました。
このため『ヘイムダルのせいで人間が不平等になったヽ(`Д´)ノ』と主張する方もありますが、DIO様が『王には王の、コックにはコックの生き方がある』って言ってたので、俺は『人間に適材適所の秩序を授けた』と解釈しています。
ヘイムダル本人が特殊能力にマッチした門番神ですからね(´∀`)

ヘイムダルが主人公の話って、その『リーグの詩』しか知らないんで本当は詳しく紹介したいところですが…、ぶっちゃけコメディ要素もバトル要素もエロ要素もなくて面白くない(^ω^;)

しかも重大なことに、編纂したスノリ=ストゥルルソン(13世紀に北欧神話を研究した詩人)曰く

スノリ『写本が途切れてるから結末は謎。多分、王侯の権威付けをしたかったんだと思う』

ヘイムダル・スピンオフ神話は、資料不足で公式が打ち切りだったりする(;´Д`)
よって投槍神話では、彼の『秩序を重んじる実直な性格』の一例として述べるに留めます。

北欧神話のイケメン神達
『古エッダ』では『ヘイムダルは神族No.1美形』と謳われています。

バルドゥルやフレイも『神族No.1美形』と書かれていて、結局のところ誰が男神で最もイケメンなのかは謎。
多分、当時の北欧で…

ヘイムダル信者『ヘイムダルさんマジかっけーっす!』
フレイ信者『俺の信じる神こそスーパーイケメンだヽ(`Д´)ノ』
バルドゥル信者『王子様だしバルドゥルがNo.1でFAじゃね?』

この様な論争があったんだと思います。
現代でも『誰それは俺の嫁!俺の嫁が一番可愛い!!』と言い張る集団がいますね。あれと同じことです。
まぁ、誰がNo.1でも北欧神話ではイケメンが正義って図式に変わりない。

若く美しい青年神とされるヘイムダルは『白き神』のアダ名を持っています。
美脚王コンテスト優勝者の海神ニヨルドも『足が白くてキレイ』と評されていたんで、古代北欧では美白男がモテたんでしょーか。

ヘイムダルには、色白の他に絶対に忘れてはならないスーパー美形設定があります。
それは…

ALL金歯。

神話公式設定です(;´Д`)
ジョジョ厨なら確実にジャイロ=ツェペリを想起するだろう。( ゚皿゚)ニョホッ!
現代人のセンスには受け付けませんが、黄金は最も価値がある財宝だったんで当時としてはイケてた美の表現なんです。
似た様な設定で、女神フレイヤは黄金の涙を流したりします。

アースガルドでも極めて能力が高く、真面目なイケメン…のはずですが、神々に仇なさんとする巨人を通行させたかと思えば(第3話第6話)、身内ロキの悪事はバッチリ追及し(第8話)、トール女装作戦を提案したり、なかなかクセのある男ヘイムダル。

次回は、門番神ヘイムダルのルーツを探ります(*’ヮ’)

  1. お久しぶりです、明けましておめでとうございます、またのぞきにやって来ました!
    ヘイムダルファンなのでタイトル見て食いつきましたw
    ヘイムダルスピンオフは資料不足で公式が打ち切り>
    ですよね; 彼は神話の歴史(?)の流れには大分関わってても、その他与太話みたいのがほとんど無いですよね。
    もっと古い時代の…スカルド詩?には「ヘイムダルの謎」っていうお話もあったようなのですが、なんとこれが途中紛失orz 残ってればもうちょっと出自とか明らかになってたのかもな~;(残っててもケニングばっかな気もする)
    では、次回楽しみに待ってます!

  2. 明けましておめでとうございます。
    ヘイムダルはせっかく面白い設定なのに出番が乏しいですね(´・ω・)
    北欧神話がもっと早い段階で文字の形になっていればなー…と思います。
    なので、足りない部分は妄想で補います\(^o^)/
    …じ、次回は完全に捏造神話ですが、よろしければお読み下さい。。。

  3. ウートガルザロキの話やトールとヨルムンガンド(神話では巨人ヒュミルとの釣りの話)をUPしてほしいです!

  4. 今年は頑張ると言った先からブログ放置してました(;´Д`)
    >美咲様
    返信がえらく遅くなり申し訳ないですorz
    ウートガルザロキや釣りのエピソードは神話の中でも面白いエピソードですよね(・ω・)
    いつか紹介したい…とは思うのですが、ウトガルドの話は『壮大な挿絵』が必要なので、だいぶ先になりそうです(;’ヮ’)

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