第42楽節『知の血戦・1』

良い子の北欧神話なぞなぞ。


今は昔。
時代は後述。
最高神オーディン&フリッグは玉座フリズスキャルヴに座しておられました。
オーディンは隻眼で千里の彼方を見つめながら言ったのです。

オーディン『妃よ、巨人国に頭の切れる男がいる様だ。是非、勝負してみたい』
フリッグ『いけません。あのヴァフスルーズニルは巨人の中でも指折りの智慧者。最高神である貴方に万一の事があっては…。玉座にお留まり下さいませ』

ヴァフスルーズニルの『ヴァフ』は『織り成す』、『スルーズニル』は『力強い者』とゆー意味みたい。
名前からして強キャラのニオイがするね。
(※ヴァフ+スルーズニルで、全く別の単語を比喩してるかも知れない)

しかし…。

オーディン『それでは何か?私がINT対決で負けるとでも思っているのか!?!』
フリッグ『アナタって、結構ヘマしていらっしゃいますわよね…??^^;』
フリッグ(ワタクシにも負けてるし!)

※詳しくは過去ログをお読み下さい。

オーディン『やだやだやだ!行くったら行くんだー!INT頂上決戦し~た~い~!(ジタバタ』
ゲレ『ワンワンキャン!(`Д´)』
フレキ『ワンキャンキャン!(`Д´)』
フリッグ(無駄吠えして、うるさいわ…)

説明しよう。
弁論を司るオーディンは話が長くて声がでかい!
始めは夫を諌める気持ちだったフリッグも、流石にウザくなってきました(※架空です)

フリッグ『はいはい。それでは御身にお気をつけて行ってらっしゃいまし;;』
オーディン『うむ!(キリッ』
フリッグ(このINT中毒、どうにかならないかしら)

フリッグ『……オーディン』
オーディン『何だね?』
フリッグ『彼の者に挑むのであれば、心を鋭くなさって……』
オーディン『分かっているさ!』

こうしてオーディンは巨人国へ出立したのです。

 


オーディン『頼もう~!頼もう~~!!(ドンドンバンバン!!』
ヴァフスルーズニル『誰じゃ、貴様は。。。』
オーディン『私はガグンラード。さ、客だぞ。もてなせ。もてなしまくれ!』
ヴァフスルーズニル『アポ無し突撃の分際で厚かましいぞ。。。』

オーディンは今回も単騎潜入。
ここで名乗ったガグンラードという別名は『謎解きをする者』とか『勝敗を決める者』という意味らしーです。
俺的にはクイズ王と訳しております。
面倒いので、台詞表記はいつも通りオーディンと書くよ(・ω・)
あと、長いのでヴァフスルーズニルは『ヴァフ』に省略します。

オーディン『この館の主は古今東西の知識に通じていると聞いた。まぁ~、私程のインテリゲンチャは、この世に二人といないだろうがなぁあ~(プゲラ』
ヴァフ『カチーン!』

オーディンの策略は既に始まっていました。
彼はあからさまに巨人へ喧嘩を吹っかけたのです。

ヴァフ『他人ん家にズカズカ上がり込んで、その主人をコケにするとはどういう了見じゃ。今すぐ儂と勝負せい!』

賢いけど煽り耐性が無かったヴァフ氏は、まんまと挑発に乗ってしまいました。


オーディン『では、いざ尋常に…』
ヴァフ『勝負ッ!!』

格好良く決めてみたものの、今回は知恵比べですので、やる事はクイズ合戦です^q^
先手はヴァフ氏!

ヴァフ『第1問:昼神ダグを牽いている雄馬の名前は?』
オーディン『スキンファクシ』
ヴァフ『正解じゃ』

 
ヴァフ『第2問:夜神ノートを牽いている雄馬の名前は?』
オーディン『フリムファクシ』
ヴァフ『正解じゃ』

第40話でチラッと書きましたが、昼神ダグ&夜神ノートに馬を与えたのは他ならぬオーディン。
知ってて当然すよね。
故ジョブズ氏にiPhoneやMacの質問を投じる様なものではないでしょうか。
ところで夜神ノートって書くと、不思議な大量殺人でも犯しそうな字面になりますね。

 
ヴァフ『第3問:神国アースガルドと巨人国ヨーツンヘイムを隔てる川は?』
オーディン『イヴィング川』
ヴァフ『正解じゃ』

イヴィング川は不凍川なんだってよ。
比較的、南方を流れているのかも知れません。
ヘイムダルが守る虹橋ビフレストは、このイヴィング川に架かってるんでしょーかね(・ω・)??

 
ヴァフ『第4問:ラグナロク時、炎の巨人スルトが神々と対決する平原は?』
オーディン『ヴィグリード平原』
ヴァフ『正解じゃ』

おっと。未来予知が飛び出しました。

このヴィグリード平原の広さは100マイル×100マイルだそうな。
えーと、100マイル≒160kmだから…160km×160km=25,600平方km!(゚Д゚;)
実に東京ドーム547,535個分。
関東平野は約17,000平方kmですので、最終戦争のスケールのデカさが分かります。

 
それはともかく。
オーディンは知識の神様だけあって、ヴァフ氏の謎掛けを難無くクリアしたのでした。
現時点で、オーディン・ヴァフの実力は五分と五分。


ヴァフ『フン、腕に覚えはある様だの。小手調べはここまでじゃ。喜んでおもてなしさせて貰おう…フルパワーでな!』
オーディン(来たか…!)
ヴァフ『お互いの首を賭けて勝負じゃ!』
オーディン『望むところだ!』

オーディンが只者で無いと知った巨人は、命のやり取りを持ちかけたのです。

ここからは俺の想像。

賢者クヴァシルの血から詩の蜜酒が作られたり(第1話)、生首ミーミルがオーディンの相談役だったり(第5話)、この世界では死人から知識を吸収可能な感じです。
ヴァフ氏が首を賭けたのは、単なるプライドの問題に留まらず、オーディンの賢さを我が物にせん!と企んだのではないでしょうか。

ファンタジー的には、↑さっきの宣言で『知恵比べで負けたら即死する魔法』とかが二人にかかったんだと思っております。
かっこええやろ?(^ω^)

この危険な知恵比べ、一体どうなってしまうのか…!?
決着は第42楽節『知の血戦・2』に続く!

 
【その頃のアースガルド】

フリッグ(オーディン、どうか御無事で…)
ゲレ&フレキ『クゥーン、クゥーン(・ω・`∪(・ω・`∪)』

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