第44楽節『神々の酒宴・6』

お鍋編、遂にフィナーレ(・ω・)

第44楽節『神々の酒宴・1』
第44楽節『神々の酒宴・2』
第44楽節『神々の酒宴・3』
第44楽節『神々の酒宴・4』
第44楽節『神々の酒宴・5』


今は昔。
トール&チュールの神様コンビは紆余曲折を経て、ヒュミルから鍋を強奪…譲渡されました。
汚いなさすがアース神きたない。

神様に残された仕事は鍋を持ち帰るだけ……のはずでした。
しかし駐車場ならぬ駐山羊場へ戻ると、大変な事態が判明します。


山羊『メェ~~!(TωT;)』
トール『Σ何ィィィ!?』

一体どうした事でしょう。
山羊が後ろ足を引きずって鳴いているではありませんか。
これでは戦車を牽いて走れません。

他の話でもトールの山羊さんは脚をケガしてたね(第41話参照)
山羊って骨折しやすい家畜なんでしょうか??
ちなみに今回もリスニ&ニョーストのどちらが負傷かは不明。

戦闘パートに登場した訳でもない山羊が何で大ダメージを受けているのか?


ななな、何とロキが山羊の脚の骨を折っていたのです。

……??(´Д`;)
原作で犯人はロキと名指しされています。
何で彼がいきなり登場して、唐突に山羊の骨を折ってるの…??

えーとですねぇ。
『チュール』は古北欧語において『神』の意で、軍神チュールさん以外の神様を指す普通名詞でもあるんだそうな。
日本語で言うと『神(ジン)さん』って名字の人みたいな感じ。
もしくはドラゴンボールの『シェン選手』みたいな。

今回、トールに随伴したのは軍神チュールさんではなくロキであり、『チュール』という単語は、ロキを普通名詞『神』で表現してるだけだよ説があります。
そのルートで行けば、山羊傷害事件でロキの名が挙がるのも唐突ではないんですね。

しかし俺は偉い学者の先生に言いたい。
仮にトール&ロキの大冒険だったとすると、ロキが山羊を攻撃する動機がより一層わけわかめではありませんか。
それ単に自分も帰宅が大変になるだけじゃん。
嫌がらせとして成立してなくない?

しかも、この件は『ロキが山羊の脚を折っていました』の一行で終わり、そっこー場面転換しています。
ロキは一体どういう動機で、いつどのタイミングで攻撃し、トールには犯行がバレているのか否か、神々と山羊はその後どうしたのか、一切言及されていないのです。OMG!
このシリーズ中、俺にとって最も意味が分からない難所でした。

そーゆー訳で推理しました。

【投槍推理】
今は昔。
雷神トール&軍神チュールは鍋を求め巨人国へ旅する事に。
今回ロキは面倒な任務こそありませんでしたが、かっ喰らう酒もないので死ぬ程ヒマでした。

ロキ『ヒマだし、あいつらの馬鹿ヅラでも見物すっか^q^』

…と持ち前のノゾキ根性を発揮し、神様コンビを尾行していた説を提唱いたします。
フレイヤのスキャンダルも目撃してたしね(第8話参照)

ロキ(何アレwwwチュールの親父って化け物じゃんwwwウケるwww)
ロキ(牛の首wwwチョン切ってるwww脳筋www)

面白おかしく見物していた彼ですが、中盤で急転直下。
そう。


トールによるヨルムンガンド殺害未遂事件です。

世界蛇ヨルムンガンドはご存知の通りロキの息子。
もし事件を目撃していたなら…


ロキ(トールの野郎、俺のベビーによくもやりやがったな…!つーか、ヨルムンを喰う気だったのかよ、頭イカレてんじゃねーの!?)

きっとトールにマジギレしていた事でしょう。
この場合、犯行のタイミングはただ一つに絞られます。
ヒュミル&トールが釣りから帰り、酒盃投げに興じていた隙を狙って…


ロキ『ポキッとな!(`Д´)』
山羊『Σメェェェー!?』

恨みの対象トール…の山羊に攻撃を仕掛けたに違いありません。
陰険!!
決してトールに戦いを挑んだりしないのがロキです。
神話を通して、トールに嫌がらせや口喧嘩を挑む事はあっても、一度だって直接攻撃した事はありません。
雷神の強さをよく知ってるもんね。
そして神々に気取られる前に立ち去ったのです。

最後にもう一つ大事なポイント…


予期せぬトラブルに見舞われた神様コンビは一体どうしたのでしょうか?
人間界で山羊が骨折した際、トールは農夫に山羊を預けて徒歩で旅していました。
という事は…。


チュール『母さん、母さーーーん!(ドタバタ』
チュール母『チュールちゃんをまた抱っこできるなんて夢みた〜い(スリスリスリ』
チュール『それ昨日やったろ!ちょっと山羊預かってて!』
トール『すんません;;』
ヒュミル(山羊いらんから息子返して~TT)

チュールは瞬速で実家にトンボ返りしてママに山羊を預けた説を提唱いたします。
この説で行くと、後日、山羊を取りにハートフル里帰り★第3弾が発生する。
前回ラストの今生の別れっぽい台詞、ありゃあ嘘だった(ハナホジ


トール&チュールはきっと徒歩でアースガルドまで帰ったに違いありません。
二人共軍神だから体力あるし、ヘーキヘーキ。

これならまぁ、整合性あるやろ。うん。

~投槍推理終わり~

 
そんなこんなで、やっと場面は移り変わり。
人間界の海に浮かぶフレスエイ島。


海の冥王エーギルさんは震えが止まりませんでした。


エーギル(ま、まさかマジでビッグ酒鍋を調達するとは…((((; ̄□ ̄)))プルプルプルプル)
トール『約束通り鍋は持ってきたぜ。後は任せたぞ!』
エーギル『は、はい…』
エーギル(止むを得ん…。ビール造りは請け負うしかないな…)

無理難題を吹っかけたつもりが、醸造鍋をキチンと用意されては断ることもできません。
一度言質を取られている以上、体面を保つべくエーギルは酒造りを了承しました。
しかし彼は大量の酒を醸造すると自動的に付いて来る条件に気づいていなかったのです。

トール『んじゃ、飲み会はエーギルん家でやるって、俺からみんなに言っとくな』
エーギル『Σッはぁァア!?えっ、宴席の提供もウチでやるのですか!?』
トール『そりゃそうだろ。ただでさえ馬鹿でかい鍋なのに、ビールで満タンになったら、どうやってアースガルドまで運ぶんだ?』
エーギル『あっ…!』

↑は俺の想像に過ぎませんが…。
ヒュミルの酒鍋はカラッポの状態でも、並の神では運搬できない様な巨大な代物。
その鍋をフルに使って醸造したら、出来上がる酒の重量・体積は膨大なものとなります。
きっとトールにだって運べないでしょう。
壺や樽に小分けしたところで、すさまじい輸送コストがかかっちゃいますよね。

トール『まぁ、お前が自力で持って来るんならいーけどよ』
エーギル『そ、それは…それは無理で…ございます…ね…』
トール『エーギルん家は黄金いっぱいでゴージャスだし。会場にしたら、みんな盛り上がると思うぜ♪』
(※エーギルは溺死者から黄金を徴収しています)
エーギル『あ、ありがたき…幸せにございます…』

こうして可哀想なエーギルは非常識な量のビール製造を請け負うばかりでなく、アースガルド忘年会の会場提供・給仕まで司ることになってしまいました。
おかげで、海の冥王が本業なのに『麦の神』という二つ名がついたそうな。


ラーン『アンタ、ちゃんと体よく断れって言ったじゃないのさ!!!!!』
エーギル『うえーん;;;』
波の乙女『味見味見…(*’¬’)*’¬’)*’¬’)』

…絶対に嫁から怒られたと思います。

【今回の教訓】
頼み事を断る時は遠回しじゃなく、きっぱり『イヤ!』って言わないと大変なことになる。
大人の世界はむずかしい。

そして……


オーディン『それでは諸君、アースガルドに一万年の栄光あれ!!乾杯!!』
神々『カンパ━━(´∀`(´∀`(´∀`)━━イ!!!』
トール『ぐびぐびぐび。ぷはーー!エーギルのビール、最高だな!』
フレイ『ほんと美味しいですー(・ω・*)』
ニヨルド『プロジェクト大成功でしたねb』
チュール『エーギルさんに、実家の鍋を有効活用して頂けて良かった^^』
ロキ『いよっ、麦の神!!ヽ(゚∀゚)ノ』
エーギル『皆様のお褒めに預かり、光栄でござる;;』

それからというもの。
神々の酒宴はエーギル邸で楽しく開催されたそうな。

めでたし、めでた……


エーギル『めでたくないっ;;』
ラーン『プンプン(`ω´#)』

……。
そう。
このお話、決してめでたくはありません。
何を隠そう、この綺羅びやかな宴の間こそが……


ロキ『ブラギのヘタレ野郎!』
ロキ『魔女っ子最高神!』
ロキ『3P不倫女神!』
ロキ『ロイヤルウルトラ糞ビッチ!』
ロキ『俺と不倫したビッチ!』
ロキ『俺と不倫したビッチ!(パート2』

いずれロキが神々に呪いの言葉を吐きつける『ロキの口論』の舞台となるのですから。
そして宴会の幹事エーギルもまた、恐ろしい言葉をかけられる一人です。


ロキ『貴様に死が訪れる!決して逃れられぬ死が!!』
(※台詞は仮のものです)

ロキの台詞によれば、この館は炎上し、エーギル自身も死亡する模様
ラグナロクの章でエーギルの登場シーンこそ無いものの、裏で死亡が確定している男なのです。
今回の華々しい冒険譚も、賑わしい酒宴も、悲劇を彩る舞台装置に過ぎなかったのでした。

最近、話の締めくくりがワンパターンな自覚があります(・ω・)
次回はお鍋回の蛇足編でっす。

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