第30楽節『悪戯の代償・舞台裏』

大ダメージを受けてるロキ
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・1』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・2』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・3』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・4』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・5』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・6』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・7』
投槍北欧神話・第30楽節『悪戯の代償・8』

今回は『悪戯の代償』の裏エピソード(・ω・)


おクチ☆チャックされたロキ
今は昔。
悪戯で女神シフの美しい髪を剃り落としたロキは、何だかんだ色々あった末に、リアルおクチ☆チャックという壮絶な代償を支払うハメになりました。
実に自業自得な神話と思えますが…、その裏に隠された真実の歴史、及び後日談でございます。


ラグナロクを予言するノルン三姉妹

本編から悠久の時が流れまくり、ラグナロク(世界の終わり)直前のこと。
アースガルドに反旗を翻さんとするロキは、宴席で神々を公然と罵り、宣戦布告します。
『ロキの口論』と呼ばれる章です。
具体的には…

ブラギを罵るロキ
ロキ『ケンカ激弱wwwタマ無し野郎ww m9(^Д^)プギャー!』
ブラギ『何ですとー!?』←インテリ系特化の詩神で、武勇を司っていない

↑こんな風に神様の短所やスキャンダルを暴露して馬鹿にしています。
性質が悪いことに、密偵ポジションだった(※自分の趣味でやってた面もあるけど)ロキはアースガルドの裏事情に深く通じていたので、悪口は100%真実
捏造ニュースより隠したい真実を言い立てられる方が、より一層胸を抉るもんです。

ちなみにvs女神陣については…

フレイヤを罵るロキ
ロキ『ロイヤルあばずれ尻軽女神! m9(^Д^)プギャー!』
フレイヤ『何ですってー!?』←第8話参照
神々(うん…それは知ってる…みんな知ってる…でも本人の前で言える勇気はすごい…(;´Д`))

大多数が異性関係のだらしなさを指摘されています。
フリッグやスカジも、この場で不貞行為をバラされました。
こうしてロキvsアースガルド全軍の対立が決定的になりゆく中、ただ一人だけ仲裁を試みる神がいたのです。

仲裁するシフ
それは女神シフ。
彼女は口直しにビールを勧めながら、優しくロキを諭します。

シフ『貴方の言う通り、神々は罪深いかも知れない』
ロキ『……』
シフ『でも何の悪事にも手を染めてない私の顔に免じて、皆と仲直りしましょ^^』
ロキ『うんうん、シフちゃんは無罪だよね。ビール頂きまーす( ^ω^)』

ロキが大人しい態度を見せたので、取り成しが成功したかの様に見えました。
しかし直後にとんでもない爆弾発言が待っていたのです。

ロキ『シフちゃんは俺と不倫セクロスした以外は無罪だよね!!不倫セクロス以外は!!
神々(エェーーッ!?(;´Д`)シフ、オマエモカ!)
シフ『ガーン;;』

何ということでしょう。
大人しそうなシフまで不倫経験者…しかも渦中の神ロキと関係を結んでいたのです。

『ロキの口論』からの引用は、ここまでにしておきましょう。
このスキャンダラスな事実を前提に、女神シフについて再検討します。

ほくそ笑むロキ
不倫期間は明言されていないので、↑丸刈り事件時点で交際してたかはワカリマセン。
神話では『トール邸の寝室は施錠されてたのに、何故かロキが侵入していました』とあります。
仮に当時から男女の仲であれば何故もクソも無く、単にシフが間男を招き入れていただけのお話ですね。
密室トリックでも何でもねぇ!

まぁ、確定事項から検討すると…。
時系列があやふやな北欧神話でも、神器(ミョル等)誕生譚が含まれる丸刈り事件は神話初期。
ラグナロク直前である『ロキの口論』は神話末期と前後関係は明らか。
就寝中、丸坊主にされるという悪質な悪戯を受けたら、その後はロキに冷たく当りそうなものですよね。
にも関わらず、孤立するロキにシフは助け舟を出しました。

これだけでもロキに対する好意の継続を感じますが、もっと気になる点があります。
シフが仲裁に入る直前、同じくロキと愛人関係にあったスカジが『スカジは俺と不倫セクロスしたよね!』と自爆テロに遭っていました(第3話
普通の神経なら『やばい…このままだと自分の不倫もバラされる…!(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル』と恐れおののく場面ではないでしょうか。

シフ『何の悪事にも手を染めてない私の顔に免じて、皆と仲直りしましょ^^』

この言葉から読み取れるシフの思惑とは…。

シフの脳内設定:ロキ→スカジ(ただの遊び)、ロキ→シフ(コッチが本命)
シフの本音『スカジなんてロキにはタダの遊び相手よ!私との+*゚。愛のメモリー。*゚+で更正させてみせるわ!彼の本命は私なんだから、不倫は皆に黙っててくれるはず!ロキちゃんラヴ

こういうことじゃね…?
シフの脳内で『(※口論事件の時点で)今でもロキとの関係は良好なハズ!』と設定されていなかったら、わざわざ仲裁を買って出ないでしょ。
…そうじゃなきゃ事態を把握できない頭のメチャ弱い女神ってことです。
結局、ロキはシフの行状を洗いざらい喋りやがったので、彼女の好意は踏みにじられた訳ですが。

ロキとシフの逢引?
シフとロキの間に一体どんなラブストーリーがあったのか…。
今となっては、まさに『神のみぞ知る』ってヤツだね。

丸刈り事件がロキとの火遊びの代償だとしたら、シフも一方的な被害者とは言えないですよね。
これはこれで自業自得と。
そんな酷い目に遭わされてるのに、後々になってもロキに愛情の片鱗を見せるって…、一体どんな手管でシフをたらし込んだのやら。
恐るべしロキのスーパー不倫テクニック。

今回の教訓:不倫は止めよう

しっかしロキは神様界で『性悪!変態!詐欺師!』と罵られてる割にモテるなぁ…。
今も昔もワル(笑)な男のが人気あったんスかね。
あやかりたいものだ。

  1. はじめまして。北欧神話について探していたらヒットしまして、読んでみたらめちゃくちゃおもしろいです♪♪原作だとやっぱり難しいし、どういう状況なのか全くわからないと思うんですけどこれを読んで そういう話なのか…!と…。ロキが好きです(笑)

  2. Ark様、初めまして(*’ヮ’)ノ
    僕も初見では「黒妖精は朝日を浴びて石になった」の意味が分からず、解説書で「黒妖精は太陽がニガテ」というオチをやっと理解…って感じでした。
    なるべく分かりやすい解説をしてるつもりですが、このブログでは僕の完全な妄想部分もあるので注意が必要です!
    ロキが出てくる話は面白いですね。
    僕もかなり好きです。友達にはなりたくないけど…(^ω^;)

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